検索窓
今日:5 hit、昨日:17 hit、合計:15,870 hit

第164話 ページ14

「て事ですので、皆さん仲良くして下さいね。神谷さん、空いてる席にお座り下さい」

 拍手もそこそこに、西村さんは将斗さんに着席するよう言った。住民会は終わったと思うが、いったい何を話すのだろう。

「神谷さんは警察官らしいのでこれで安心ですね。、、、ではあらためて何か報告がある方は、、、無いですね。では住民会を終わります」

「ありがとうございました」

 話は何も無かったみたいだ。でも彼はもう警察官では無いが。その言葉を聞いた将斗さんは何か言いたそうな顔をしていた。それとは別に、折角座ったのにまた立つハメになった将斗さんは私と同じような事を思ったのか面倒臭そうな顔をした。最近の将斗さんは表情が豊かだ。翔太さんや石崎さん程では無いけれども。

「帰りましょ」

「そうですね」

 皆が続々と部屋に帰るのに続き、私達も会議スペースを出て部屋に戻る。後ろから翔太さんの二階堂さんも続いた。そういえば、二階堂さん、もうパソコン触ってなかったな。あれはプロファイリングだけの物だったのだろう。普段の会話からも情報が得られそうだが。

 ◇

「ただいま」

 誰もいない部屋に向かって挨拶する。将斗さんも私の真似をしてただいまと言った。それに私は何故か満足感を得た。

「さぁて、、、じゃあ今からご飯食べましょう」

「はい」

「、、、いつまで敬語何ですか、、、」

 私は今まで思っていた事を不満げに言う。いきなり言われた将斗さんは「はい?」と声を裏返して返事をした。

「だって、私の方が年下ですし、、、これから一生に暮らすんですから、そろそろ敬語取って欲しいです」

「、、、別に良いですけど、、、そのかわりAさんも敬語無しでお願いしますね」

 私にそう言われた将斗さんはどちらでも良さそうな反応をした。ただ私も敬語を抜くという条件で。私は年上には敬語で話すのに慣れているから一瞬悩んだが取ってもらうため「、、、んー、、、じゃあ、それで」と渋々返事をした。

「じゃあ、これからは敬語無しで」

 私の様子に若干笑っている将斗さん。声が震えている。

「、、、分かったよ」

「さて、準備をしよう。俺は何すれば良い?」

「、、え、、、あ、、、冷蔵庫にあるやつお皿に入れて」

「分かった」

 2人で準備をすると早く終わった。今までは1人だったから時間も掛かったし寂しかったからこうして正解だと感じた。

「じゃあ、頂きます」

 席に着き食べ始める。将斗さんは美味しい、と言ってくれた。良かった。しばらくすると、あ、彼は声を出した。何だろう。

第165話→←第163話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.3/10 (83 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
193人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

音楽ガール(プロフ) - 作者さま!!さん» あ!本当ですね。外し忘れました。外しておきますね。教えて下さりありがとうございます。 (2021年9月17日 18時) (レス) id: c3c20d79e5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:音楽ガール | 作成日時:2021年9月17日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。