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第151話 ページ1

翔太さんから作戦を聞かされた私と二階堂さんの間に緊張が走る。

「、、、挑戦ですか?」

「挑発状って方が正しいかもしれない。犯人が犯行を楽しんでる事はもうほぼ間違い無いと思う。だったら、それを刺激するような手紙を書いて、怪しい奴ら全員に送りつけるの。多分お引き出せるよ」

 翔太さんは確信した口調で言う。もちろん、私も犯人がこの状況を楽しんでる事は確定だと思う。その犯人が挑発されたら乗ってくるのもほぼ確定要素だと思う。けど、、、

「どんな手紙にするんですか?」

 問題はそこだ。一体どんな文面にするのだろう。翔太さんは既に考えているのだろうか。翔太さんの方を向くと、キリッとした顔で「それは現役学生の2人が考える」と丸投げしてきた。考えていなかったのか、、、。しかし、私も苦手だし、二階堂さんも得意そうには見えないし、、、。

「作文は苦手ですけど、、、」

「私も語彙力に乏しいので、、、」

 予想通り二階堂さんは作文が苦手らしい。翔太さんはどう返してくるのだろう。

「明らかに罠っぽくていいんだって。そっちの方が犯人刺激できると思うし。どこの崖でもいいからさ、来るように文面考えてよ」

 なるほど。確かに罠っぽくてもさらに犯人を刺激出来そうだ。

「崖、ですか」

「犯人との最終対決と言えば崖でしょ?向こうもそれはわかってると思うよ」

「そうなんですか?」

 いや、絶対違う。私は何を聞いているんだ。合って一昔のドラマだろう。

「まぁ、場所は僕に任せて下さい。ここから近い場所の方が良いと思います」

 二階堂さんは早速挑発状を作る作業に取り掛かった。私も文章を考えよう。

「都内にいい崖あったっけ?」

「崖の事は忘れて下さい。犯人が来やすい距離の方が、罠だとわかっていても、気になって来たくなると思います」

「いや、、、うーん。どーやん」

「例えば、、、」

 二階堂さんはもう文章を考えれたのかパソコンの画面を見せて来た。

 【あなたが5人の笑う遺体の殺人犯だという証拠をつかみました。牡羊座のラッキーデー、9月×日△時、◇◇へ来て下さい】

 、、、私、用無しじゃん。私が犯人ならこの手紙貰ったら絶対行くよ。

「◇の箇所には、近くのホテルでも指定しましょう」

「スカイツリーの見える場所がいい。菜奈ちゃんとの思い出の場所なの」

「分かりました。まぁ来ないにしても、何か別の形でリアクションがあるかもしれません」

「何言ってんの、絶対来るって。犯人の気持ちがわかってきた気がするんだ。この挑発には絶対に乗ってくるよ」

第152話→



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音楽ガール(プロフ) - 作者さま!!さん» あ!本当ですね。外し忘れました。外しておきますね。教えて下さりありがとうございます。 (2021年9月17日 18時) (レス) id: c3c20d79e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:音楽ガール | 作成日時:2021年9月17日 17時

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