私はGFハウスのママ (ページ3)

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テストが終われば思いっきり遊べる。子どもたちはこの時間が大好き。私も大好きだったなぁ。木登り,楽しかったわ。あの子たちは今日何をするのかしら。
「うへっ,ノーマンが「鬼」だ」
へぇ,鬼ごっこね。ノーマンが鬼ということは,きっと最後はエマとの一騎打ちね。

木登り,かくれんぼ,鬼ごっこ。この森では色々遊んだわ…。施設(ハウス)の敷地は広いけれど,絶対子どもたちを近づけては行けないところがある。
外へ通じる「門」と森の「柵」の向こう。
外は鬼の世界。出荷するまで傷1つつけたくない｡この子たちが高級品っていうのもあるけど,やっぱり私はこの子たちが大好きだから｡

「何コレ既にほぼ全滅じゃん!!!」
「あと残っているのは…エマ1人！」
「最後はやっぱりノーマンとエマの一騎打ち!!」
ほらね,思った通り。ふふ｡

施設(ここ)での暮らしも永遠じゃない｡
12歳になるまでに出荷される｡
「ドン！」
コニー…今日だってコニーは施設(ハウス)をでる｡本当はずっと一緒にいたい｡自分の愛した子を,鬼へ渡したくない｡コニー…ごめんね｡

『♬︎♪♩♭♬︎♭♪♬︎〜』
「ママ,なぁにその曲？」
これは,レスリーの曲…ああ,レスリー,会いたい…

「誰か居るのか」
「オイ今声がしなかったか？」
「気のせいだろ」
「ノラ猫なら捕まえて食ったのに」
「ゲッ…お前猫なんて食うのかよ」
ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ
「旨そうだなァ」
「やっぱり人間の肉が1番だ」
「くそっ,指の先だけでもダメかなァ」
「馬鹿,大事な商品だぞ｡俺達如きに手の届く代物じゃない」
「この農園の人肉は全部金持ち向けの高級品なんだぜ」
「儀程(グプナ)は？」
「大方終わりました」
「また6歳…此の所並の出荷が続いてる＿が,ようやく上物以上を"収穫"できるな。そろそろこのフルスコア3匹も仕上げておけ」
『はい,畏まりました』
「物資(エサ)は倉庫の中だ｡次も頼むぞ」
『無論お任せ下さい』
「車を出せ」
「いや待て,なにか臭う」
「車の下に落ちていた｡処分しておけ」
リトルバーニー…？どうしてこれがここに…
エマか,ノーマン,あるいはその両方｡あの子たちはきっと脱獄を考える｡さあ、どう対処しようかしら｡