【48】信念と対立、生死の証明 ページ48
｢とにかくさ、団体行動なんだからワガママはよくないぜ｣
｢おっ、たまにはいいこと言うじゃねーかもっと言ったれ！他人の迷惑考えろよな！！｣
｢悪いが、意見を変えるつもりはない｣
その言葉についに我慢の限界を迎えたレオリオさんが声を上げた。
｢よーし！！そんなら多数決で勝負だ！とどめを刺すなら〇刺さないなら✕を押すこと！せーの！！｣
だけど、モニターに多数決の結果は表示されなかった。
｢なんでつかねーんだよ！｣
｢オレたちが勝手にやってるからじゃない？｣
｢よし！！なら挙手で――｣
｢やめとこう、意見を強制しようとするのはよくないよ。レオリオさんにも譲れないことはあるでしょ？｣
ゴンくんの冷静な分析に手法を変えようとしたレオリオさんの声を遮る。
この状況で多数決を取ったところで、良い結果はきっと得られない。
｢ぐ……だけどよ！｣
｢そうは言っても、レオリオさんが言う通り、アイツが起きるまでずっとこのままって言うのは悪手だよね。だから……一時間だけ様子を見てみるのはどうかな？｣
｢一時間だと！？｣
｢ここで私達が仲間割れするのだけは避けたいの。その間に相手が起きるかもしれないし、もし目覚めなくても、何か全員が納得出来る方法を考えてみるから……｣
私達の仲が決裂してしまったら、それこそ三次試験を突破するのは難しくなってしまうと思う。
できるだけ、みんなが不利になる要素は作りたくない。
｢オレはそれでいいぜ。意見変えないって言ってるんだし、多数決しても無意味じゃん｣
｢たしかに相手の人も『オレの負け』って言いかけてたもんね｣
ゴンくん達が賛同してくれたことにひとまず安心する。
｢クラピカはどう……？｣
クラピカはこちらを見て一瞬思案する様子を見せると、目を伏せた。
｢……わかった、それでいい｣
｢ありがとう……！レオリオさんは……｣
顔を上げた私とレオリオさんの視線がかち合う。
数秒の見つめ合いの末、声を上げたのはレオリオさんだった。
｢……わかったよ！！一時間だろ！？それ以上は待たねーからな！｣
試験終了まで残り約68時間。一時間であの男は起きてくれる
のだろうか……
一秒、一分と減っていく制限時間の中で、私達は静かにその時を待っていた。
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裕佐(プロフ) - にあみるまる。さん» こんばんは、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです〜( ; ; )ボード返信したので良ければ仲良くしてください！ (7月8日 23時) (
レス) id: 31030c7bbc (このIDを非表示/違反報告)
にあみるまる。(プロフ) - こんにちは、素敵な作品ですね。無理せずに頑張ってください、あの会話とかしたいなぁと思っていてもしよければボードでお話したいです、お返事お待ちしています。 (7月8日 21時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕佐 | 作成日時：2023年6月4日 15時
