【38】手錠とローブ、左の法則 ページ38
｢左の方を選びやすいからこそ右を選んだんだよ。もし試験官がこの法則を知ってたら左に難易度の高い問題を設置するはずでしょ？｣
｢そういうことだ｣
｢ケッどうせオレ達は単純だよ！｣
右を選んだ理由を説明したけど、レオリオさんは気を悪くしてしまったみたいだ。
｢オレも？｣
単純と一括りにされたゴンくんは少し複雑そうな顔で自分を指す。
｢そういうつもりじゃなかったんだけど……試験官が左の法則を知らなかったら今の推測も意味が無いし、だから私は左を選んだ2人も正しいと思うよ｣
訂正しようとそう言うと、レオリオさんが目を瞬かせた。
｢A…… へっ、どうだクラピカ！お前は考え過ぎなんだよ！｣
｢何故そんなに偉そうなんだ。それを言ったらキルアやAだって同じだろう！？｣
レオリオさんが機嫌を直してくれたようで安心する。
そろそろ見慣れてきた二人のやり取りを横目に、私達は右の道を進んでいった。
｢む！！｣
しばらく歩くと、一番最初に角を曲がったレオリオさんが声を上げた。
前に続いて私もそちらに向かうと、その先には道が無かった。
途切れた道の先の変わりに、目の前には広々とした空間が広がっている。
その中央には遙か下から伸びた柱に支えられた大きな台座が一つ。
そして……
｢見ろよ｣
キルアくんの声に同じ方を向くと、反対側に私達と同じような作りの飛び出した道。その上に手錠とローブという妙な格好をした人達が五人立っていた。
向こうも私達に気付いたらしく、何やらお互い話しているようだった。
会話の内容が気になって耳を澄ましてみる。
｢テスト生が来たぞ。手錠を外してくれ｣
『了解』
一人がカメラのようなものに向かってそう伝えると、先程聞いたアナウンスの声が返事をした。
と思うと、その人の手錠がガシャンという音を立てて外される。
｢やれやれ、ようやく解放されたぜ｣
解放ってどういうことだろう……
何が起こるのか分からないままその様子を見守っていた私達に、ローブを脱いだガタイの良い丸刈りの男が口を開いた。
｢我々は審査委員会に雇われた『試験官』である！ここでお前達は我々五人と戦わなければならない！｣
｢勝負は一対一で行い各自一度だけしか戦えない！順番ば自由に決めて結構！！お前達は多数決、すなわち三勝以上すればここを通過することが出来る！｣
多数決バトル……やっぱりこの試験も例に漏れず簡単にはいかないみたいだ。
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裕佐(プロフ) - にあみるまる。さん» こんばんは、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです〜( ; ; )ボード返信したので良ければ仲良くしてください！ (7月8日 23時) (
レス) id: 31030c7bbc (このIDを非表示/違反報告)
にあみるまる。(プロフ) - こんにちは、素敵な作品ですね。無理せずに頑張ってください、あの会話とかしたいなぁと思っていてもしよければボードでお話したいです、お返事お待ちしています。 (7月8日 21時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕佐 | 作成日時：2023年6月4日 15時
