【37】〇と︎︎✕、分かれ道 ページ37
｢タイマーが用意されてるぜ｣
｢〇と︎︎✕のボタンがついてるな｣
レオリオさんとキルアくんの言葉に手前の台を見ると、腕輪型のタイマーが五つ用意されていた。
他に選択肢も無いので全員それを着けてみる。
するとその瞬間、何も無かったはずの壁の一部が動き出し、そこに扉が現れた。
｢なるほど。五人そろってタイマーをはめるとドアが現れる仕掛けか｣
クラピカの言葉にふと気付く。
｢五人ってことは、もしかして……｣
｢あぁ、恐らく一人でも欠けていたら、我々はこの部屋から出られなかっただろうな｣
『その通り』
私達の会話を聞いていたように、突然スピーカーから男の人の声がした。
ように、というよりも実際聞いていたんだろう。
『このタワーには幾通りものルートが用意されており、それぞれクリア条件が異なるのだ。そこは多数決の道、たった一人のわがままは決して通らない！』
『互いの協力が絶対必要条件となる難コースである。それでは諸君らの健闘を祈る！』
そう言い終えると、スピーカーからは何も聞こえなくなった。
難コースと言っていたけれど、この五人ならきっと大丈夫だ。
早速ドアに向かうと、先程の看板のように何かが書かれていた。
このドアを開けるか否かを選べということらしい。
｢もうここから多数決か。こんなもん答えは決まってんのにな｣
結果は開けるが五人で満場一致。当然だよね。
重い音と共に開いた扉を抜けると、再び設問があった。
"どっちに行く？"
"〇→右 ︎︎✕→左"
左右を見てみるとどちらの道にも鉄格子が嵌められていた。
多数決の間隔が短い。思ってたよりも時間がかかりそう……
そう考えつつ私は︎︎〇のボタンを押した。
結果は、〇が3、︎︎✕が2。
問題には明確な答えが存在しないから、割れるのは当然だろう。
右側の鉄格子がゆっくりと上へと持ち上がっていく。
｢なんでだよ！？フツーこういう時は左だろ？つーかオレはこんな場合左じゃねーとなんか落ち着かねーんだよ！｣
声を上げたのはレオリオさんだった。
｢確かに行動学の見地からも、人は迷ったり未知の道を選ぶ時には、無意識に左を選択するケースが多いらしい｣
｢オレもそれ聞いたことある｣
｢私も｣
キルアくんと私がクラピカのうんちくに頷く。
｢ちょっと待て！！それだと計算がわねーぞ、お前ら一体どっちだよ！｣
｢｢｢右｣｣｣
｢お前らなァ〜｣
声を揃えて答えるた私達にレオリオさんは納得がいかないという顔をした。
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裕佐(プロフ) - にあみるまる。さん» こんばんは、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです〜( ; ; )ボード返信したので良ければ仲良くしてください！ (7月8日 23時) (
レス) id: 31030c7bbc (このIDを非表示/違反報告)
にあみるまる。(プロフ) - こんにちは、素敵な作品ですね。無理せずに頑張ってください、あの会話とかしたいなぁと思っていてもしよければボードでお話したいです、お返事お待ちしています。 (7月8日 21時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕佐 | 作成日時：2023年6月4日 15時
