検索窓
今日:64 hit、昨日:32 hit、合計:37,716 hit

【36】仲間と再開、多数決 ページ36

「うわ…っと」

突然の落下だったけど、なんとか安全に着地ができた。

本来なら相談して扉を選ぶはずだったのに、先に塔に降りてしまったことに申し訳なくなる。

……それにしても、てっきり二三畳程度の小さな部屋に落ちると思っていたのに、私が落ちたこの部屋はかなり広々とした空間をしていた。それこそ上で見た扉が全て収まるくらいには。

ということは――

考えた瞬間、天井がカコカコと動かされる音がした。
と思うと一度静かになる。

そして数十秒後、ガコンッという音が四箇所から同時に聞こえて扉が回転し、一斉に人が降りてきた。

「みんな!」

「A!?」

落ちてきたのは案の定ゴンくんとキルアくん、クラピカとレオリオさんだったけど、全員狐につままれたような顔をしていた。

別々の道に進むつもりだったのに、結局同じ場所に来たんだから当然だ。

「くそ〜五つの扉のどこを選んでも同じ部屋におりるようになってやがったのかよ」

「短い別れだったな」

降りる前にお別れの挨拶をした四人を想像すると、少し微笑ましい。

「全く。けど良かったじゃねーかクラピカ。お前Aのことめちゃくちゃ心配してたもんな?」

「そうなの?」

「仲間のことを気にかけるのは当然だろう」

何気なく告げられた言葉につい頬を緩めると、クラピカが不思議そうにこちらを見ていた。

「A……?どうしたんだ?」

「クラピカは私のこと仲間って思ってくれてるんだなぁって」

「君はそう認識していなかったのか?」

「ううん。私だけがそう思ってると思ってたから……嬉しかったの」

「そうか……」

ほっとしたように微笑むクラピカは、なんだか少しかわいく見えた。



「この部屋……出口がない……」

私達が話しているうちに部屋を見渡していたゴンくんが呟く。

確かに部屋のどこを見ても扉も道もない。

代わりに壁には一つの看板がかかっていた。


"多数決の道"

"君達5人は、ここからゴールまでの道のりを多数決で乗り越えなければならない"

【37】〇と︎︎✕、分かれ道→←【35】運と落下、隠し扉



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (47 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
119人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

裕佐(プロフ) - にあみるまる。さん» こんばんは、コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです〜( ; ; )ボード返信したので良ければ仲良くしてください! (7月8日 23時) (レス) id: 31030c7bbc (このIDを非表示/違反報告)
にあみるまる。(プロフ) - こんにちは、素敵な作品ですね。無理せずに頑張ってください、あの会話とかしたいなぁと思っていてもしよければボードでお話したいです、お返事お待ちしています。 (7月8日 21時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:裕佐 | 作成日時:2023年6月4日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。