【35】運と落下、隠し扉 ページ35
ゴンくんとキルアくんと一緒に隠し扉を探していると、数メートル程離れた場所で一人の人がガコンという音と共に地面に消えていくのが見えた。
｢あれって……｣
｢きっと隠し扉だよ！｣
｢よし、オレ達も早く行こうぜ！｣
扉があった場所を見失わないうちに、その場所へと急ぐ。
だけど……
｢ダメだ。ビクともしないぜ｣
どうやら扉は一度使われると下からロックがかかってしまうらしい。
辺りを見渡すと40人は居たはずの受験生は30程までに減っていた。ということは隠し扉はいくつもあるんだろう。
｢ほかの扉を探すしかないかー｣
初めに見つけた扉が使えなかったのは残念だったけど、隠し扉の仕組みと見た目を把握できた私達は、その後割とすぐに使われていない扉を見つけることが出来た。
それも五つ。
｢だけど、こんなに近くに五つもあるってなると怪しいよね。どれかが罠かもしれないし……｣
｢そうだな。ゴン、お前はどうする？｣
｢オレはこの中のどれかを使うよ。せっかく見つけた扉だもんね｣
｢だよな！オネーサンは？｣
｢もちろん私もそのつもり。だけど、三人で使っても二枚余るから……｣
｢オレ、レオリオとクラピカを呼んでくるよ！｣
やっぱりゴンくんも同じことを考えていたみたいだ。
｢じゃあ私はもう少し扉を調べてみるよ。もしかしたらなにか分かるかもしれないしね｣
……とは言ったものの。五つの扉はどう見ても全く同じ作りにしか見えない。
｢キルアくんはなにか見つけられた？｣
｢全然ダメ。多分運も実力のうちってことなんだろうな｣
｢くぐってみるしかないみたいだね｣
改めて結論を出したところで、キルアくんがこちらをじっと見つめているのに気が付く。
｢キルアくん……？どうしたの？｣
｢いや……オネーサン、そもそもそのデカい盾持ったままでこの扉くぐれんの？｣
｢え｣
キルアくんの言葉に一瞬思考停止する。
｢さ、流石に大丈夫だと思うけど……｣
改めて扉を確認して、盾の大きさを想像してみた。……ギリギリかもしれない。
扉の左隣に立ってみる。
縦になったらなんとか大丈夫そうだけど、通る時に鼻をぶったりしたら嫌だし、横向きでいけるならそれに越したことはないよね。
でもそれだと多分盾が通らないし……
どうやら、考えながら動いていたせいで注意が疎かになっていたらしい。
｢おい、あんまそっち行きすぎると仕掛けが――｣
キルアくんが言い終わる前に隠し扉が作動し、私は塔の中へと落下した。
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裕佐(プロフ) - にあみるまる。さん» こんばんは、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです〜( ; ; )ボード返信したので良ければ仲良くしてください！ (7月8日 23時) (
レス) id: 31030c7bbc (このIDを非表示/違反報告)
にあみるまる。(プロフ) - こんにちは、素敵な作品ですね。無理せずに頑張ってください、あの会話とかしたいなぁと思っていてもしよければボードでお話したいです、お返事お待ちしています。 (7月8日 21時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕佐 | 作成日時：2023年6月4日 15時
