【25】ライスと魚、未知の料理 ページ25
「あんたねー結局食べた豚全部おいしかったって言うの?審査になんないじゃないのよ」
「まーいいじゃんそれなりに人数は絞れたし、細かい味を審査するテストじゃないしさー」
「甘いわねーアンタ。美食ハンターたるもの自分の味覚には正直に生きなきゃダメよ。ま、仕方ないわね」
「豚の丸焼き料理審査!!70名が通過!!」
運ばれてきた丸焼き全てがおいしいと言われていたので予想はしていたけど、食べてもらえた受験生は全員合格らしい。
だけど、次の審査は……
「あたしはブハラとちがってカラ党よ!!審査もキビシクいくわよー」
メンチさんの言葉に私は気を引き締めた。
「二次試験後半、あたしのメニューは……スシよ!!」
発表された聞きなれない料理の名前に受験生がざわつく。
スシ……どこかで聞いたことがあるような……
「ふふん、大分困ってるわね。ま、知らないのもムリないわ。小さな島国の民族料理だからね」
「ヒントをあげるわ!中を見てごらんなさーい!ここで料理を作るのよ!」
言われた通りに建物の中を見ると、そこには沢山の調理台が用意されていた。
「最低限必要な道具と材料はそろえてあるし、スシに不可欠なゴハンはこちらで用意してあげたわ。そして最大のヒント!スシはスシでもニギリズシしか認めないわよ!!」
「それじゃスタートよ!私が満腹になるまで何コ作ってきてもいいわよ!」
試験は始まったけど、やっぱりスシを知っている人はいないのか作り始めてる人はあまり居なかった。
「ニギリ……か、大体料理のカタチは想像がついてきたが肝心の食材が全くわからねーぜ」
「スシ……名前は聞いたことがあるから昔食べたことがあると思うんだけど……」
私達が頭を悩ませていると、ライスと一緒に置かれていた道具を見つめていたクラピカが小声で話し始めた。
「具体的なカタチは見たことがないが……文献を読んだことがある。確か……酢と調味料を混ぜた飯に新鮮な魚肉を加えた料理、のはずだ」
「魚ァ!?お前ここは森の中だぜ!?」
「声がでかい!!」
大きな声で叫んだレオリオさんにすかさずクラピカが手に持っていた物を顔目掛けて投げ付けた。
「道具は投げちゃダメだよ、クラピカ……」
会話を聞いていた周りの受験生は森へ向かって飛び出していく。
「ちィっ盗み聞きとは汚ねー奴らだぜ!」
あれは盗み聞きというよりも……
レオリオさんの言葉に私とクラピカは顔を見合わせた。
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裕佐(プロフ) - にあみるまる。さん» こんばんは、コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです〜( ; ; )ボード返信したので良ければ仲良くしてください! (7月8日 23時) (レス) id: 31030c7bbc (このIDを非表示/違反報告)
にあみるまる。(プロフ) - こんにちは、素敵な作品ですね。無理せずに頑張ってください、あの会話とかしたいなぁと思っていてもしよければボードでお話したいです、お返事お待ちしています。 (7月8日 21時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:裕佐 | 作成日時:2023年6月4日 15時