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【22】美食と憧れ、試験官 ページ22

「いやー正直ほっとしたぜ!簡単な料理でよ」

「豚捕まえて焼くだけだもんね」

豚の丸焼きも拘ると色々手間がかかるけど……

「しかし早く捕まえねばな。あの体格とはいえ食べる量には限界がある」

クラピカの言うにするのが通りに、ここは重要なポイントの一つである時間を最優先するのが賢いやり方なんだろう。

そう冷静に考えながらも、私はドキドキと高鳴る胸を抑えることができなかった。

「……ところでA、先程から妙に落ち着かない様子に見えるのだが、何かあったのか?」

「二次試験が始まってからずっとそわそわしてるもんね」

よっぽど態度に出ていたらしく、ゴンくんとクラピカに聞かれてしまう。

「何があったもなにも、試験官があのメンチさんなのに落ち着いてろって方が難しいよ!」

「メンチってあの試験官のことかぁ?」

「A知ってるの?」

「もちろん!!21歳にして世界的に有名な料理人!その上一ツ星(シングル)ハンターのメンチさんだよ!?私大ファンで……まさかこんなに間近でお会いできるなんて!!」

ゴンくんに聞かれて食い気味に答えると、不思議そうにこちらを見る三人が目に入って我に返る。

「……ごめん。つい興奮しちゃって……」

「君にもそういう所があるのだな」

意外そうに言われて、私はもうかなり恥ずかしかった。

「へぇ、じゃああの大男一ツ星(シングル)ハンターなのかよ」

「その人じゃなくて、前に座ってた女の人ね」

「詳しいな。ひょっとしてAは美食ハンターを目指しているのか?」

クラピカに訊ねられて、どう答えて良いのか分からない。確かに私は美食ハンターになりたかった。だけど……

「目指してるというよりは目指してた、かな……」

「Aにも色々あるってことか。ま、今はとにかく豚を探そうぜ」

深く触れないようにしてくれるレオリオさんの気遣いがありがたかった。


「それにしてもこの公園にいる豚ってどんな豚なんだろうね?」

「試験官が"おいしい"と言うことが条件になっている以上、種類は自由といえどそこもポイントになってくるだろうからな」

そう言ったクラピカに、私は言い忘れていたことを思い出した。

「いや、それは気にしなくていいと思うよ」

「なんでだよ!?」

私の言葉にこちらを向いたみんなに口を開く。

「実は……」

【23】豚と弱点、試験の予習→←【21】お昼と料理、二次試験



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裕佐(プロフ) - にあみるまる。さん» こんばんは、コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです〜( ; ; )ボード返信したので良ければ仲良くしてください! (7月8日 23時) (レス) id: 31030c7bbc (このIDを非表示/違反報告)
にあみるまる。(プロフ) - こんにちは、素敵な作品ですね。無理せずに頑張ってください、あの会話とかしたいなぁと思っていてもしよければボードでお話したいです、お返事お待ちしています。 (7月8日 21時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:裕佐 | 作成日時:2023年6月4日 15時

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