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【21】お昼と料理、二次試験 ページ21

「ところでなんでみんな建物の外にいるのかな」

レオリオさんの無事を確認した所でゴンくんが不思議そうに言う。

「中に入れないんだよ」

「キルア!」

ふいに現れて、その疑問に答えたのはキルアくんだった。

仲良さそうに話すゴンくんとキルアくんを見ていると、微笑ましい気持ちになる。

「――で、なんで中に入れないの?」

「見ての通りさ」

キルアくんが指さした先には《本日 正午 二次試験スタート》の文字があった。

それにしても建物の中から聞こえてくる、ウシガエルの鳴き声みたいな凄まじい音はなんなんだろう。

「変なうなり声はするけど全然出てくる気配はないし、まぁ待つしかないんだろうな」

「もうすぐだね」

扉の上に付けられた時計を見るに、私達が到着したのはかなりギリギリのタイミングだったのかもしれない。

「……周りが緊張してきたな」

「何が起きるかわからないからな」

「いきなり襲われたりするかもしれないもんね……」

一次試験でも相当な厳しさだったんだから、二次試験がそれを超えるものでもおかしくない。

その場の全員が固唾を飲んで見守る時計が正午を指した瞬間、重い音と共にゆっくりと扉が開いた。

そこに居たのは超大柄な男の人とその前に座る綺麗な女の人。先程から聞こえていた音はあの男の人のお腹の音だったらしい。

「どお?おなかは大分すいてきた?」

「聞いてのとおり、もーペコペコだよ」

「そんなわけで二次試験は料理よ!!美食ハンターのあたし達2人を満足させる食事を用意してちょうだい」

「料理!?」

想定外の試験内容に受験生の間にどよめきが起こる。

だけど私にはもっと重大な問題があった。

目の前の光景にあまりにも現実味が無くて考えないようにしてたけど、特徴的な髪型に美食ハンター。
やっぱりあの人……

「まずはオレの指定する料理を作ってもらい」

「そこで合格した者だけがあたしの指定する料理を作れるってわけよ」

「つまり私あたし達2人が"おいしい"といえば晴れて二次試験合格!!試験はあたし達が満腹になった時点で終了よ」

美食ハンターにおいしいと言わせる。それってかなりの難易度だ。

「くそォ料理なんて作ったことねーぜ」

「こんな試験があるとはな」


「オレのメニューは、豚の丸焼き!!オレの大好物!ビスカ森林公園に生息する豚なら種類は自由」

「それじゃ、二次試験スタート!!」

私達は一斉に建物から飛び出した。この試験は絶対クリアしないと……!

【22】美食と憧れ、試験官→←【20】素質とワクワク、霧を抜けて



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裕佐(プロフ) - にあみるまる。さん» こんばんは、コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです〜( ; ; )ボード返信したので良ければ仲良くしてください! (7月8日 23時) (レス) id: 31030c7bbc (このIDを非表示/違反報告)
にあみるまる。(プロフ) - こんにちは、素敵な作品ですね。無理せずに頑張ってください、あの会話とかしたいなぁと思っていてもしよければボードでお話したいです、お返事お待ちしています。 (7月8日 21時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:裕佐 | 作成日時:2023年6月4日 15時

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