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【1】別れと出会い、ドーレ港 ページ1

「船長さん、ここまでありがとうございました」

長いようで短かった船旅。激しい嵐や船を襲ってきた海獣のせいで私以外の受験生が帰ってしまったのには驚いたけど、無事にドーレ港まで辿り着けて本当に良かった。

「貴方の料理本当に美味しかったから名残惜しいわ。……ハンターにならないで私の船の料理人になってもいいのよ?」

「もう船長さん!嬉しいけど私は……」

「ふふ、分かってるわ」

船長さんは私の――多分七割は私が作った料理のことを随分気に入ってくれたらしく、航海中にも何度か同じような誘いを受けた。

今はハンターになりたいからと言って断ったけど、もしハンターになれたら本当にこの船で働いてもいいかな、と思うくらいには、船長さんのことが好きになっていたからやっぱり私も少し寂しい。

「最後にAにアドバイスをあげる。試験会場に向かうなら、港のすぐ傍にある一番小さなカレー屋さんに行きなさい。貴方ならきっと試験会場に辿り着けるわ」

「カレー屋さんですか?……分かりました。行ってみますね!」

「健闘を祈ってるわ」

「船長さんも、お元気で」

カレー屋さんと試験会場にどんな関係があるのかは分からない。
だけど船長さんが嘘を言ってるようにも見えなかったから私は言葉通りそこを目指すことにした。



「どうしましょう……」

港に幾つカレー屋さんがあるのかも分からないまま、最初に訪れたお店。そこには、見るからに困っていそうなお姉さんが居た。

「あの、どうかされたんですか?」

「あら……あなたハンター試験の受験生の方?実は、昨日狩りに出た息子が今になっても戻ってこないのよ。」

私の背負う大盾で推測したらしく、お姉さんが答えてくれる。

「それは心配ですね……息子さんは何を狩りに?」

「この店の商品に使う猪を狩りに、向こうにあるに森に行ったんだけど……」

「私が探しに行きますよ。息子さんの特徴と森の場所を教えてくれませんか?」

家族が連絡も無く丸一日帰ってこないなんて、心配するに決まってる。

「気持ちは嬉しいけど、あなた試験があるんでしょう?間に合わなくなってしまったら申し訳無いわ」

「そんなこと気にしないで下さい。試験は来年もあるけどお貴方の息子さんは1人しか居ないじゃないですか」

この人の言うように、もしかしたらハンター試験には間に合わなくなってしまうかもしれない。

それでも、目の前で困っている人を無視して試験に向かう選択肢は、私の中に無かった。

【2】森と猪、お手伝い→



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裕佐(プロフ) - にあみるまる。さん» こんばんは、コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです〜( ; ; )ボード返信したので良ければ仲良くしてください! (7月8日 23時) (レス) id: 31030c7bbc (このIDを非表示/違反報告)
にあみるまる。(プロフ) - こんにちは、素敵な作品ですね。無理せずに頑張ってください、あの会話とかしたいなぁと思っていてもしよければボードでお話したいです、お返事お待ちしています。 (7月8日 21時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:裕佐 | 作成日時:2023年6月4日 15時

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