頭蓋骨持つな【ハイキュー】【国見英】

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仮にも一人暮らしの女子大生だ。酔っ払った男を家に連れ込むなどいくら仲のいい男子であっても気が引ける。英であっても。





「 無理無理、家汚いし 」

「 やだ、じゃあおれかえらない 」

「 嘘でしょ…？ 」

「 ほんとだもん… 」



幼児退行したかの様に舌足らずな甘い声で、呂律が辛うじて回る口で言葉を発している英
普段無気力で表情筋動かないし言葉にも感情あまり持ってなさそうなこいつがいきなり園児の様に可愛らしく話し出すもんだから驚くでしょ！？え？！驚かないの！？




「 ん〜 」

「 なんでまようの、ついてく、」

「 だって、男じゃん。友達でも少し怖いよ 」

「 なんにもしない 」

「 本当に言ってる？ 」

「 ほんと。うそつかない 」



じとーっと目を見つめられる。最初は背けていたがやがて目をうるうるさせだした。あざといな。分かってやったんだろ絶対。



「 はぁ……今日だけだから。今日だけね！！ 」

「 やった、かえろ 」

「 まって会計 」

「 おれはらった 」

「 いつ？！ 」

「 Aがお手洗いいってるとき 」

「 なんでそういうところだけスパダリなの… 」



立ち上がって上着を片手にお店を出るけれどやっぱりふらふらしている英
生憎２０センチ以上も身長が違う巨体を支えれる力は全然なくて、半分引きずって歩いている
少しは自力で歩けよ




「 ねー歩いてよ… 」

「 あるいてる… 」

「 引きずってるよ私… 」

「 おれあるいてる 」

「 ハイハイ 」






もはや同じことしか口にしなくなった英をよそに自宅へと足を進める
終電も過ぎたこの時間は街灯があるものの薄暗くて何かにつまづいたら絶対こける。あっ、その時は英を下敷きにしてやる







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「 っだ、、着いた… 」

「 あつい… 」

「 酔い過ぎ馬鹿 」

「 ばかじゃない… 」

「 玄関寒いから歩いて〜！！！ 」

「 ………ｽｰ 」

「 秒速で寝るじゃん 」




玄関で靴を脱ぐ途中で眠りに落ちた英の脇に両腕を入れてずるずるとソファまで引きずる
ここまで来れば漫画とかでは優しい女の子がベッドに寝かしてあげるんだろうが私はそこまで優しくない。ソファに頑張って持ち上げて寝かしてあげる

すやすやと気持ちよさそうに寝ているこいつは起きたら私の大好物のエクレアを１週間毎日買えと命じよう。うん。そうしよう。









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