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死ぬほど暑いバイトを終え、英に指定されたお店へと向かう。名前は聞いたことなくて、やっぱりイケメンはオシャレなお店を知っているもんだなと痛感した
「 あ、桜木、こっち 」
「 同じ時間に終わったはずなのになんで英の方が早いの 」
「 俺早くにあがらせて貰ったよ? 」
「 同じ時間って言ってたのに! 」
「 初日だからだってさ 」
「 ずるい、男は働け 」
「 昭和かよ 」
ぐい、と置いてあった水を飲み干す
近くを通った店員さんにメロンソーダと唐揚げを頼んだ
「 お酒呑まないんだ 」
「 うん、帰る時酔っ払ってたらめんどくさいからね 」
「 けど俺もう飲んでる 」
「 タクシーで帰ってね 」
「 そこはお前介抱しろよ 」
「 彼女でもないのにするかアホたれ 」
英が頼んだモノであろうシーザーサラダをもぐもぐと口の中に入れて食べる
《あ、それ俺が頼んだのに》なんて声は聞こえなかったこととする。
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「 あ〜マジであの教授腹立つ辞めたらいいのに 」
「 呑みすぎ英 」
「 うっせえ……… 」
「 嘘でしょ、寝たの?! 」
面と向かって座っていたが横に移動して肩を叩き起こそうとするもスースーと男にしては可愛らしい寝息が聞こえるしかなくてどうしようもない。
家の場所知らないし住所も分からん。え、どうしたらいいのマジで
「 英ぁ、起きてよ、帰るよ 」
「 んん……、、 」
先ほどより強めに肩を揺らすも全ッッッ然起きない。びくともしない。えー、…
「 あ、勇太郎に電話すりゃいいんだ 」
そうと決まれば早いもので、スマホを取り出してLIMEを開く。アイコンはらっきょだったよなーなんて思いながら友達の欄をスクロールして勇太郎の名を探す。
「 あった、えーっと…って、え? 」
ぐい、と服の裾を引っ張られた
なんだ、起きているのかと思い英を見たら酔っ払って顔が赤くなり、目がとろんとしていて、ちょっと可愛い。
「 起きたの?1人で帰れる? 」
「 んー…やだ 」
「 は? 」
「 …Aとかえる…… 」
「 はい?! 」
大学生活を過ごしていて英にこんなに甘えられた事はないし、ましてや名前で呼ばれたことなど無かった。お酒の力って怖いね
「 無理だよ、私徒歩だし 」
「 ついてく… 」
「 えぇ…… 」
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さくみ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!!幸せすぎましたっ、ありがとうございます! (2020年5月22日 6時) (レス) id: 8ec2e6d345 (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - そまさん» そまさんコメントありがとうございます(^^)/喜んでいただけて幸いです!!他作品も連載中ですのでよければ足を運んでくださいね(*^^*) (2020年5月14日 21時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
そま - ちょっとまって……良すぎた……最高です。 (2020年5月11日 17時) (レス) id: d89abf58ed (このIDを非表示/違反報告)
浦島坂田船((箱推し - わざわざ返信ありがとうごさいます!いやぁーこの作品は、癒しだ〜 (*´∀`*) (2020年5月7日 1時) (レス) id: 923aa8cddb (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - 浦島坂田船((箱推しさん» こんばんは!夜遅くにコメントありがとうございます!頑張って可愛くデレさせますね(^o^)/更新頑張ります!温かいお言葉励みになりました。ありがとうございます(^^)/ (2020年5月6日 2時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仔犬 | 作成日時:2020年4月30日 9時