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「 俺が、どんだけ、心配したか、って聞いてんだよ…馬鹿 」
「 …ごめ、んなさ、 」
「 ッまって、いや、その、俺も悪かった 」
「 は?なんで英が悪いのさ 」
「 ……いきなり告白しても怖かったろ 」
「 …! 」
そのまま抱き締められたまま外にいるのはアレだからと英の部屋に連れ込まれた。前来た時と同じ家具の配置にふわりと香るいい匂い
そんなことはさておき、ソファの上で抱きしめられたままですこんばんは
「 そりゃ、だっ、て、」
「 〈友達にそんなこと言われるなんて思ってなかった〉だろ 」
「 なに、エスパー? 」
「 真面目に聞けよお前 」
「 ハイ 」
この変な空気を打破しようと少しボケたら怒られた。ごめんって。
「 本当は今言うつもり無かったんだよ 」
「 じゃあなんで 」
「 …他の男に取られたくないって言ったら? 」
「 〜〜〜ッ 」
「 ふは、顔真っ赤 」
いきなり王子様ボイスに変わるし表情もライオンのような鋭い目つきになるし、ときめかない訳ないじゃん。馬鹿?
こうやってカップルでもないのに抱き締めあって膝の上に乗せられるのは何だか私が恥ずかしくなってきて降りようとするけれど、ぜんっぜんびくともしない強靭な腕を見つめてほんとにゴリラじゃん。なんて似つかわないことを考える
英はというと私の顔を見てはほっぺたを引っ張ったりと小学生がやるような悪戯を先ほどからし続けている
「 だから、この感情が迷惑なら俺は今から桜木から離れる。友達も辞める 」
「 ッえ 」
「 俺のこと、好き? 」
「 …それは、よく、分からない 」
「 ちなみに金欠って言ってたのウソだから 」
「 なにそれ 」
「 近くにいて周りの男に牽制したかっただけ 」
「 …ほんとに英? 」
「 うるさ、口塞ぐよ 」
「 ッばかっ!!! 」
ふっ、と近くになった英の顔に照れながらも唇に目線がいってしまう。いやだってそんなこと言う英が悪い。誘導してる
「 好きかどうか分からないなら俺が好きにさせてあげる 」
「 …それは 」
「 俺はね桜木が俺のこと好きだろうとそうでなかろうと側にいて欲しいよ 」
「 …! 」
「 そういうことだから少しは考えてね返事 」
「 …うん 」
にこりと微笑む英に罪悪感を持ちながら部屋に戻った
どうしたらいいの
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さくみ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!!幸せすぎましたっ、ありがとうございます! (2020年5月22日 6時) (レス) id: 8ec2e6d345 (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - そまさん» そまさんコメントありがとうございます(^^)/喜んでいただけて幸いです!!他作品も連載中ですのでよければ足を運んでくださいね(*^^*) (2020年5月14日 21時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
そま - ちょっとまって……良すぎた……最高です。 (2020年5月11日 17時) (レス) id: d89abf58ed (このIDを非表示/違反報告)
浦島坂田船((箱推し - わざわざ返信ありがとうごさいます!いやぁーこの作品は、癒しだ〜 (*´∀`*) (2020年5月7日 1時) (レス) id: 923aa8cddb (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - 浦島坂田船((箱推しさん» こんばんは!夜遅くにコメントありがとうございます!頑張って可愛くデレさせますね(^o^)/更新頑張ります!温かいお言葉励みになりました。ありがとうございます(^^)/ (2020年5月6日 2時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仔犬 | 作成日時:2020年4月30日 9時