No.018 ページ18
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「 飛雄遅いよ 」
「 悪ィ、道迷った 」
「 だと思った。だから今こうなんでしょ 」
まったくもう、、とため息をつきながら横に並んで歩くこの男。まさかの駅から私の家までの道のりを忘れていたのである。来たこと5回はあるよね?って問い詰めたら久々で土地勘が無くなったと言っていた。まあ地元じゃないし仕方がないか
と言うわけで駅まで迎えに行き一緒に家まで向かっているところだ
「 なんでいきなり? 」
「 こないだのEJPとMSBYの試合にお前居ただろ 」
「 教えてないのになんで知ってるのよ、、 」
「 佐久早さんが教えてくれた 」
「 臣さん!!!!!! 」
曰く私がおにぎり宮で手伝ってるところを臣さんが発見してユースで知り合っていた飛雄に私が居たけど花屋じゃないのかと聞いてたらしい
「 おにぎり宮の人 」
「 ?治さんのこと? 」
「 下の名前で呼んでんのかよ... 」
「 えぇ?なによ 」
ため息はつくわ、肩を落とすわとなんだかとてもガッカリしている様子
そんなに私迷惑かけてるの?
「 明日また試合がある 」
「 国内で? 」
「 ああ、ADの試合がな 」
「 私の知ってる人いる? 」
「 星海さんと牛島さんじゃねぇか? 」
「 光くんと若さんだー!! 」
見知った友人( 先輩 )の名前を聞いて飛び跳ねる私
光くんは最初さん付けで呼んでいたけれど俺が嫌だ!と言われ結局くんになった
「 おにぎり宮の人ってあれだよな、宮さんの双子の 」
「 うん、そうだよ。面識あるの? 」
「 春高で戦ったっきりだな 」
ヂューっと途中で買ったぐんぐんヨーグルトを一気に飲み干す飛雄
ほんとこれ出会った時からずーっと飲んでるんだよ。よく飽きないなあ
お店にそろそろ着くとなった時に隣のおにぎり宮の窓がふと光っているのが見えた
治さんが明日の仕込みであろうご飯を炊く準備をしていた
窓越しにぱちっと目が合い
数秒私たち以外の物が全て時が止まった感覚に陥る
けれども、すぐにそれは解ける
「 ?どうした 」
「 ううん、なんでもないよ 」
歩みを止めた私を不審に思い振り返る飛雄
受け答えをしてから治さんにもう一度振り返り手を振ってお辞儀をする
そしたら治さんはいつもの優しい笑顔で手を振ってくれた
キュン
その瞬間私の心の奥底で恋に落ちる音が鳴った気がした。
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「 .... ッ 」
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仔犬(プロフ) - ゆうさん» 温かいお言葉有難う御座います!また今描いている作品が落ち着いたら続編出そうかななんて思ってます(^^)v気長に待っていただければ幸いです (2020年5月9日 22時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - 彗。さん» 有り難いお言葉有難う御座います!キュンキュンしてもらえてなら幸いです!(`・ω・´) (2020年5月9日 22時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - すごく素敵な作品で一気に読んでしまいました!その後とか続編とかあったらいいなって思います。大好きです! (2020年5月9日 21時) (レス) id: b97f6377b3 (このIDを非表示/違反報告)
彗。(プロフ) - とても素敵な作品で読んでいてキュンキュンしました笑 完結おめでとうございます。 (2020年5月6日 20時) (レス) id: 6c56bd37ca (このIDを非表示/違反報告)
名無し39526号(プロフ) - 黒瀬さん» 優しいお言葉ありがとうございます!( ; ; )更新頑張ります! (2020年4月23日 23時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仔犬 | 作成日時:2020年4月16日 21時