No.017 ▽ ページ17
＊
ツムたちと別れたお店に引き返す直前
今日はおにぎり渡してないなと思い立ってAちゃんに声をかけようとした
瞬間、目に飛び込んできたのは
.
［ 影山飛雄 ］ の 文字
.
背の高さゆえに端末のディスプレイ表示が見えてしまったのは謝りたい。ごめんなAちゃん
だが、何故あの影山飛雄の文字がAちゃんのディスプレイに？ただのニュースとかならなにも思わなかったが通知の色は緑。そうLIMEの通知だった。交流があるのか？通知が来るということはそういうこと？まさか付き合ってる？でも以前彼氏はいないと公言していた彼女
顔色を伺ってみると俺がよくツムにする、ゲッという音が似合いそうな引きつった顔。嫌なんだろうか
当初声をかけようとしていたからおにぎりはどうかと声をかけると今日は大丈夫と答えられた。珍しかった。彼女の方からおにぎりの申し出を断ることは
俺にお辞儀をして足早に店内へと戻るAちゃん
外の道端に取り残された俺がぽつんと西の方角の方を見つめる
.
部屋に戻っても思い返すのは先ほどの通知の文字
実際俺は直接話したことは無かったけどツムがユースで同じやったのは覚えとる
気になって片割れに聞こうとしたがまだ確証はなかったから連絡するのはやめた。
スマホをベッドに放り投げてぼふん、と布団にうずくまる。
側からみたら身長180もある大の男が布団に泣き寝入りのような形で転がっているのは少し恥ずかしいのだろうか。
なんて考える暇もなく頭の中を占領するのはAちゃんの可愛らしい笑顔
「 アホらし 」
むくっ、と起き上がり昼過ぎに作り置きしていたむすびと即席で作った目玉焼きを一緒に口の中にかけ入れる
どんなに考えてももやもやすることしかなくて、純粋に恋をしてしまったのかと気付くのは早かった。
そんなことを思っているとピロン、と届いた通知の相手は宮侑
その内容は【あの子やったんか、隣の店の子】【かわええな、狙おうかな】なんていう内容だった
苛立ちが最高潮に達してスマホの電源を切る
風呂は明日の朝でいい。今は微睡の中に陥って考えすぎた頭を休ませたかった。
ただ漠然と、好きの二文字が心の中を彷徨っていた
＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 643人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
仔犬(プロフ) - ゆうさん» 温かいお言葉有難う御座います！また今描いている作品が落ち着いたら続編出そうかななんて思ってます(^^)v気長に待っていただければ幸いです (2020年5月9日 22時) (
レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - 彗。さん» 有り難いお言葉有難う御座います！キュンキュンしてもらえてなら幸いです！(｀・ω・´) (2020年5月9日 22時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - すごく素敵な作品で一気に読んでしまいました!その後とか続編とかあったらいいなって思います。大好きです! (2020年5月9日 21時) (レス) id: b97f6377b3 (このIDを非表示/違反報告)
彗。(プロフ) - とても素敵な作品で読んでいてキュンキュンしました笑 完結おめでとうございます。 (2020年5月6日 20時) (レス) id: 6c56bd37ca (このIDを非表示/違反報告)
名無し39526号(プロフ) - 黒瀬さん» 優しいお言葉ありがとうございます！（ ; ; ）更新頑張ります！ (2020年4月23日 23時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：仔犬
| 作成日時：2020年4月16日 21時
