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「 っ、ふっ、ぅう〜〜 … 」


「 ちょ、泣かんでええねんで、ほら、な? 」


「 っ、ひっ、っぐ、ぅ… 」


「 あちゃ… 」









泣く私をどう宥めようかとワタワタしている治くん

いざ正面で付き合ってと言われると感極まって泣いてしまった









嬉しい









好きな人の好きな人になれることが









幸せなんだ









.









「 わ、わたしで、よければ…お、ねがい、します、…! 」

「 〜〜〜! 」

「 ちょっ、おさ、むくん、 」









ガバッと抱きついてきて肩に顔を埋める治くん

その耳は赤く染まっていて、寒くてなのか、

照れているからなのか、分からないけど








時折、鼻を啜る音が聞こえてくるから








わたしと同じように、泣いてるのかな、と思った









.









.









.









「 …これで、恋人…? 」

「 う、うん、恋人…だね…? 」








「「 なあ/あのね、 」」





「「 あっ 」」









声をかけるタイミングが重なってしまいお互いに顔を合わせる

泣いたから目元は赤くなっていて、寒さも相まって顔も赤くなっている私たち


なんだかそれが面白くなっちゃってつい、吹き出して笑ってしまった









「 ふふっ、治くん、顔真っ赤 」

「 それ言うならAちゃんもやで? 」

「 や、やだ、見ないで 」









.









「 可愛い顔、みせてや 」









「 …やっぱり治くん、女の子慣れしてるんや… 」

「 しとらんわ。なして? 」

「 だって、すぐ、優しい言葉とかさ、言ってくれるんだもん 」

「 ?俺の好きな子はいつもどんな時でも可愛いから俺は可愛いって言っとるで 」

「 もうっ! 」









ゆったりと恋人つなぎで手を握り、わたしの家まで歩く

家の前に着いた途端また明日まで会えないのが寂しくなってお互いに無言で立ち竦む

ずっと沈黙だった私たちの間を裂いたのは治くんの一言









「 A、こっち向いて 」









「 え? 」









顔を上げると暗闇に鳴り響くのは小さなリップ音





刹那、口に柔らかい感触がした













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Mio☆(プロフ) - この作品自分得しかなくてやばいですわ(語彙力)ホントもう最高です!治くんは最推しなんで嬉しすぎます!これからも色んな作品頑張ってください! (2020年8月7日 1時) (レス) id: 9e6d898a3b (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - ゆい。さん» コメントありがとうございます…!好きと言ってもらえてとても嬉しいです(o^^o)応援ありがとうございます! (2020年6月13日 14時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい。(プロフ) - 更新お待ちしておりました …!!!!!好きです!!!!心身共に無理のない範囲で更新頑張ってください、応援しています (2020年6月4日 19時) (レス) id: e77c7b5ce1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:仔犬 | 作成日時:2020年5月22日 15時

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