拾壱話 ページ33
映像は続く。
「まぁまぁ産まれたばかりなんだから、そう早くに名前を決めなくてもいいじゃないか、な？そう思うだろ？」
「折角御館様に貰った休みを無下にするおつもりですか？隊服すら着替えずに、日輪刀までお手入れもせずに、それでも柱ですか？！」
『…え？』
よくよく見れば
「悪い、しかし、早く我が子の顔が見たくてなぁ…」
「デレっとしてないで早く着替えてらっしゃい！」
「怒らんでくれお京！」
手厳しく指摘され、優しそうな男性が慌てて部屋を出ていく音が聞こえた。
「全く、あの人ったら…ごめんなさいね、あの人があなたのお父さんなのよ？」
そう言いながら覗き込む微笑んだ女性。
そして、突然の暗転、。
「お京！振り返るな！走れ！！」
「
息を切らす生みの両親、そしてその背後に見える忘れる訳もないあの顔。
『鬼舞辻…！！』
二人とも深手を負っているのは、目に見えていた。
父が刀を構え、母はその後ろを、雪山を必死に走る。
「絶対に、あなただけでも、助けるからね、！」
痛そうに呼吸をしながら母は笑顔だった。
そして映像が終わる。
雪が溶けるように白い光が小さな粒子になって消えていく。
多分、あの後母は私を竈門家に預けて、死んだのだろう。
父も、きっと鬼舞辻に殺されたのだ。
私は二度もあの男に家族を殺された。
『…絶対に、許さない』
もう誰も死なせないし、私が命を懸けてあの男を殺す。
深く深く、その決意を心に沈み込ませた。
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うさぎもち - この小説めっちゃ面白いです。更新、楽しみにしてます！！！ (8月6日 15時) (
レス) id: 6ed501a3ba (このIDを非表示/違反報告)
月 - 面白かったです!これからも更新頑張ってください!（≧∇≦） (2019年11月29日 18時) (レス) id: f2a5c7d6f6 (このIDを非表示/違反報告)
あとら - めっちゃ好きです。一気に読んでしまいました！更新楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年10月24日 22時) (レス) id: f15d6ec153 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年10月24日 19時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡花@狐さん | 作者ホームページ：
作成日時：2019年10月9日 12時
