伍話 柱会議 ページ15
『し、ししし、しのぶさん』
「はい、なんですか?」
『か、帰ってもよろしいですか?』
「何言ってるんです、今度こそ逃がしませんからね」
しのぶさんの手が私の腕を掴んで離さない。
予想外な程にしのぶさんが仲良くしてくれる。
凄い私嬉しいけど逃げたい。
あ、今現在御館様の御屋敷に居ます、勿論笠は深く被っておりますとも。
柱会議は今回、室内で行われるらしく、今そこに二人で向かってるのですけど、私は緊張と恐れが同時に来て吐きそうです。
『しのぶさん、凄い私不安なんですけど』
「何が不安なんです?」
『私の話を聞いてくれるかどうか』
「……そうですね、聞いて、貰えると思いますよ」
『なんで返答に間が開くんです!!ちょっと楽しんでますよね!?』
ほら!主に不死川さんとかさぁ!!問答無用で刀振りかざしてくるThe お話聞かないboyだよ?!
そうでなくても鬼ってだけで刀振りかざす人、いや鬼殺隊だから当たり前なんだけど、居るから!!
柱の女子組と時透君と冨岡さん以外基本的に「ぶっ殺」スタイルじゃん!!
私死ぬ!!
『…というか、しのぶさんはなんで私の事あんまり敵視してないんです?』
「話を聞いて、少しの間過ごして、あなたに敵意を向ける方がなんだか馬鹿らしくなって」
『…それ私褒められてます?貶されてます?』
「……」
なんでそこで黙るの、やめて???
そのまましのぶさんに引きずられるように廊下を歩かされて、少し広い部屋に入った。
既にそこにはお揃いの柱に、可哀想な隊士が数名。
入ってきた私達、主に私の方を見て、数人が目を見開いた。
おっわア゙ア゙ア゙ア゙ア゙吐きそう。
しのぶさんが柱の並ぶ端へと座った。
その後ろに私もひっそりとそっと座る。
私は影、私は影、私は影、私は影。
「御館様のお成りです!」
どこからともなく少女らしい声が室内に響いた。
ハッとしてその声の方に顔を向けると、あの可愛らしい未だに全く区別の付かないお顔が見えた。
二人の白髪の子に手を引かれて、御館様が奥の扉から歩いて来た。
柱と隊士が全員頭を下げる。
…これ私もしなきゃなのかな?
スっと軽く頭を下げた。
「よく来たね、私の可愛い
あ、漫画と同じセリフだ。
軽く顔を上げそうになる。我慢、我慢だぞ。
御館様への挨拶は、蜜璃ちゃんがしていた。
そう言えば炭治郎の時もやりたがってたもんね。
516人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うさぎもち - この小説めっちゃ面白いです。更新、楽しみにしてます!!! (8月6日 15時) (レス) id: 6ed501a3ba (このIDを非表示/違反報告)
月 - 面白かったです!これからも更新頑張ってください!(≧∇≦) (2019年11月29日 18時) (レス) id: f2a5c7d6f6 (このIDを非表示/違反報告)
あとら - めっちゃ好きです。一気に読んでしまいました!更新楽しみに待ってます!頑張ってください! (2019年10月24日 22時) (レス) id: f15d6ec153 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年10月24日 19時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鏡花@狐さん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年10月9日 12時