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「ここから出た方がいい。」



『馬鹿言わないで。行くなら貴方も一緒よ。』



「僕はもう、そっちにはいけない…君とも。」



.

杖を持つ手は震えており、頬は心做しか湿っている


彼が決めた決意は、彼の初めての自我だった


.


『ドラコ…………ッッ』




.

魔法を放つ瞬間の嫌な音と


瓦礫が一気に雪崩込む耳を劈く音がする



.


それは全て彼の目の前の事象であり


一瞬にして彼女は姿を消した


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作者名：メリーゴーランド | 作成日時：2023年10月20日 15時

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