LOVE 37 ページ38
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貴『うぅ……寒い…』
どれくらいボーッとしていたのだろう。
気付けば、辺りはもう真っ暗で。
…冷たい風が、私の髪を揺らしていた。
凍死する前にそろそろ帰ろう……。
よっこらしょ、と女子らしからぬ声を上げながら、重たい腰を持ち上げてベンチから立ち上がる。
そして、一歩踏み出した時。
藤「…っ山岡！」
……あぁ、私はもう少しで凍死してしまうのかもしれない。
だってほら、居ないはずの藤井さんの声が聞こえる。
藤「…聞いてんのか？」
そう言って近付いてくる人影。
…だめだ、幻覚まで見える。
藤「…無視って…。…ええ度胸やな。」
私の前に立った藤井さん(多分幻覚)が、私に苛立った声でそう言うと、
…静かに、私を抱き締めた。
………ん…？
貴『…感覚が………ある………！？』
藤「はっ？？」
貴『幻覚じゃない！藤井さんや！！！」
そう思いっきりでかい声で喜ぶと、藤井さんは少し離れて私の頭をペシンッと叩いた。
藤「近所迷惑やし…。ほんまお前は、雰囲気ぶち壊す天才やな。」
貴『……………はっ』
私……今何されてた…………？
確か……藤井さんが目の前に来て…
それで………それで…………
貴『う、うそやん………』
だ、抱きしめられた！？
貴『ふふふふ藤井さん今一体何を！！』
藤「はぁ………もうほんま嫌」
そう言って、ぷいっとそっぽを向いた藤井さん。
暗くて顔はよく見えないけど、この仕草は…
間違いなく、照れてる。
……やばい。可愛い。どうしよう。
貴『藤井さんっ！！』
もう、今は嫌われてるとか避けられてるとかどうでもよくて。
…無性に、今の気持ちを藤井さんに精一杯伝えたくなった。
貴『頭の中で大渋滞してる45回分の告白、聞いてください！！』
貴『結論から言うと……。
私には、藤井さんしかいません！
藤井さんしか見えないんです！
藤井さんしか好きになれないんです！！』
貴『今までしてきた告白も、今からする告白も、いつだって本気ですから！！』
貴『だから……藤井さんも、本気で聞いてください！！』
そう言って私は藤井さんを真っ直ぐ見据えた。
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えりっぺ - 初めは切なくて胸がキュッてなったけど、藤井さんの気持ちに気付いた時から逆に胸がキュッてなりました！！ (2017年3月21日 6時) (
レス) id: 6410ca4306 (このIDを非表示/違反報告)
のーちゃむ。(プロフ) - エナジーmonkey☆彡さん» ありがとうございます！続編は、多分他の制作中の作品が終わったら書く予定です！ (2017年1月15日 11時) (レス) id: 9b616bac5d (このIDを非表示/違反報告)
のーちゃむ。(プロフ) - 結菜さん» ありがとうございます！ほんまですか！？めっちゃ嬉しいです（´；ω；｀） (2017年1月15日 11時) (レス) id: 9b616bac5d (このIDを非表示/違反報告)
エナジーmonkey☆彡(プロフ) - 続編みたいな…って思うくらい面白かったです！ (2017年1月15日 0時) (レス) id: f766f96ff8 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - 感動しました！最高です！！ (2017年1月14日 16時) (レス) id: 9b317aa2ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のーちゃむ。 | 作成日時：2016年12月29日 23時
