LOVE 35 藤井side ページ36
藤井side
暗くなり、もうほとんど誰も居なくなった仕事場。
俺は、休憩室の椅子に座ってボーッとしていた。
濱「おぉ流星、今日はえらい帰るん遅いやん」
藤「まぁ……はい」
まだ店に残っていた店長……
濱ちゃんに、珍しそうに声をかけられる。
……それもそうだ。
いつもなら誰よりも早く帰る俺が、なかなか帰らないのだから。
濱「なんかあったか?」
藤「いや…………別に。」
チラッとドアの方に目を移しながら、そう答える。
すると、
濱「あぁ……Aちゃん?」
藤「……えっ」
突然山岡の名前を出されて、ドキッとする。
濱「Aちゃん、待ってるんや」
藤「…違いますよ……」
濱「…流星、自分で気付いてないかもしれんけど、
…ずーっとドアの方見てたり、人目盗んでスマホ見て通知確認してたり。
もう、バレバレ。」
そう言って悪戯っぽく笑った濱ちゃん。
……知らん内に、そんなことしてたんや。俺。
藤「…なんか、ムカつくんすよ。あいつを気にしてる自分が。」
濱「…流星、乙女やな。笑」
藤「え」
店長「1回、素直になってみたら?」
藤『………………。』
素直に………か。
藤「俺………アイツの事好きなんかな」
濱「…それは、自分が1番分かっとるやろ?」
藤「………………。」
…もう、いい加減に
認めなきゃいけないのかもしれない。
藤「…今日、夕方にアイツ見かけたんです。」
濱「おぉ、そーなんや」
藤「…アイツと一緒の学校の、小瀧って奴と一緒に居りました」
…丁度俺が材料の買い出しに外へ出た時、
道路挟んだ向こうにおった小瀧って奴と目が合った。
…ふと横に視線を向ければ、アイツの姿。
藤「そん時、アイツはもう俺に気はないんや、って思って清々したつもりやった。」
藤「…けど、全然嬉しくなかったし、何よりムカついた。」
藤「今まで藤井さん藤井さんって、俺を見てくれてたアイツが離れてって…
違う奴のとこに行くのが、悔しかった。」
まぁ、そうなったのも俺のせいやねんけど。
藤「…離れてから気付く、なんか阿呆がする事やんな…。」
ほんま、ダサいわ…俺。
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えりっぺ - 初めは切なくて胸がキュッてなったけど、藤井さんの気持ちに気付いた時から逆に胸がキュッてなりました!! (2017年3月21日 6時) (レス) id: 6410ca4306 (このIDを非表示/違反報告)
のーちゃむ。(プロフ) - エナジーmonkey☆彡さん» ありがとうございます!続編は、多分他の制作中の作品が終わったら書く予定です! (2017年1月15日 11時) (レス) id: 9b616bac5d (このIDを非表示/違反報告)
のーちゃむ。(プロフ) - 結菜さん» ありがとうございます!ほんまですか!?めっちゃ嬉しいです(´;ω;`) (2017年1月15日 11時) (レス) id: 9b616bac5d (このIDを非表示/違反報告)
エナジーmonkey☆彡(プロフ) - 続編みたいな…って思うくらい面白かったです! (2017年1月15日 0時) (レス) id: f766f96ff8 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - 感動しました!最高です!! (2017年1月14日 16時) (レス) id: 9b317aa2ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のーちゃむ。 | 作成日時:2016年12月29日 23時