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「じゃあ、私は少し話しがあるからいくね」
そう言ってAは、俺に笑顔を見せてどこかへ行ってしまった。俺は、Aの言葉に何か言えばよかった、そう後悔しただけだった。
□
「牛沢!」
「なんだ、A? 昼飯は食ったのか?」
「うん、レトくんと。……ちょっと、相談したい事があって」
お昼ご飯を食べ終わり、私は牛沢の所へ相談しに行った。内容は、もちろんレトくんの話である。彼の考えている事が、未だに分からない。
「相談したい事?」
「うん。レトくん、前はご飯とか一緒に食べてくれてたんだけど……今誘ってみたら、嫌そうな顔をしていて」
あの顔は、困っている顔。嫌だ、と思っている顔だ。だけど、私は“そんなわけない”と言い聞かせて一緒に食べようと誘い掛けた。けれど、やっぱり友達と食べた方が楽しいみたいだ。それを知った時、不意に泣きそうになった。
「まぁ、そりゃそうだろ。騙してたんだし、元から本気じゃねぇって事なんじゃない?」
「だけど、諦めきれない……」
「好きって気持ちに反論はしないけど、そういうのも程々にしろよ。相談はいつでも乗ってやる。」
牛沢はそう言って、『もう授業始まるぞ』と私に伝えた。そのまま私に後姿を見せて、自分の教室に帰っていった。
××
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松木(プロフ) - zzzさん» 楽しく読ませて頂いているなんて! とっても嬉しいです(≧∇≦) これからも、無理のない程度に更新頑張ります!! (2018年4月11日 22時) (レス) id: 06a9187ae1 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - はじめまして。とても先が気になる作品で楽しく読ませて頂いています!無理の無い程度に更新頑張って下さい…! (2018年4月11日 21時) (レス) id: fc62d48464 (このIDを非表示/違反報告)
松木(プロフ) - みかんぷらねっとさん» ま、まぁ夢主ちゃんだけに恋愛に夢見てるんですよ((← (2018年4月7日 11時) (レス) id: 06a9187ae1 (このIDを非表示/違反報告)
みかんぷらねっと(プロフ) - 気付け、夢主 (2018年4月7日 0時) (レス) id: efdc29cd63 (このIDを非表示/違反報告)
松木(プロフ) - 鳩ポッポさん» コメント有難うございます!!入り込みやすいだなんて、めっちゃ嬉しいです!これからも頑張ります! (2018年4月3日 22時) (レス) id: 06a9187ae1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:松木 | 作成日時:2018年3月30日 14時