【実l況l者】迷子のレトさん、見つけました。【rtrt】 (ページ20)

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「レトさんと、なんだ？」

キヨが、Aに真剣な眼差しで問い掛ける。

こんな事、言えない。そう思って、下を向いた。

「ううん、何でもないです」
「本当か？」

キヨは、Aを疑っているのか疑っていないのか、怪しむ様な眼差しで聞いてくる。Aは、『本当だから』と、キヨに笑みを浮かべた。

「まぁまぁ、そんな話は置いといてさ、なんかしようや！」
「なんかするっつっても、そう簡単にする事なんて、」

キヨがそう言った瞬間、Aの中にある物が浮かぶ。

UNOだ。レトルトがUNOをやっている動画を見た事がある。それを思い出し、キヨに視線を向ける。

「UNOなら、ありますけど……」
「え、マジ？じゃあ、UNOやろうぜ」

それに食いついたのは、牛沢だった。

断る理由もないので、5人はUNOを始めた。Aがカードを配り始める。

「どうなん？ AはUNO、強い感じ？」
「手札によりますね……」

レトルトに聞かれ、Aはそう答える。レトルトは『ふぅん』と呟いてから、自分の手札を見た。かなり強いカードだ。それに、順番は、レトルトの次にAがくる。

それを理解した瞬間、レトルトはにやりと、小さな笑みを浮かべたのだった。

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