数学科の重岡です。【S.Daiki】

プロローグ ページ1

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「という訳で、先生に子供ができました。




…みんなと最後までおられへんのは、ホンマに寂しい。





大切な時期にごめんやで。」





と2年生最後の終業式に担任から別れの言葉をもらう。




「…先生、辞めんといてやぁっ、」



「…Aちゃん、ごめんやで…」



「…っ、先生…」



「うん、？」



「LINEぐだざい…」



「最近の若いやつは笑」




とクラスが笑いに包まれる


泣きすぎで汚い私を見てさらに笑う皆



3年になって…やってけるのかな…私。



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「失礼しまーす」



春休みになぜか学校にいる私
理由は度重なる遅刻のペナルティー。


…ペナルティーとして教室の掃除


「…なんで私が机の整理せなあかんねん腹立つわぁ」




と言いながらもしっかり教室を綺麗にしていく





ガタンッと椅子を落としてしまった






「だっる…」




「おーおー荒れてんなぁ笑」





聞きなれない声がして後ろを振り向く




「そんなんやったら教室綺麗にならんでぇー笑」




教室の入口に立ってたのは見慣れない先生。


着崩したスーツに屈託のない笑顔で私を見る先生



私の足元の転けた椅子を戻してくれた

一瞬だけ香った優しい柔軟剤の匂い







「…はぁ、ありがとうございます…」





「ほな、頑張りやー」





と言って教室を出ていった。





謎の胸の高鳴りは気付いてはいけないものだろう。





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