最愛の妹へ 2【K.Fuma】

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「なんでもない」







と言われたあとに風磨先輩の冷たい手で頬を包まれた






「うわっ、ちょ！」







笑い声をあげながら私の反応を楽しむ風磨先輩






だけどなんでそんなに






悲しそうな顔するの？





大好きな人の悲しそうな顔ほど辛いものってあるのかな？なんて考えてしまう





…大好き？






「だいすき…」





「え？」







いや、違う。






気付くな。心の中の自分に言われた気がした。








「お兄ちゃん」





「ん？」








「彼女作らないんですか？」







「なんだよ急に」






「早く作ってくださいよ




孤独死しますよ」








「え、俺今どんな次元で話されてるわけ」






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「あの、ありがとうございました」






楽しい時間は本当にあっという間にすぎる






「あー。こっちこそ、急なのにありがとな

…楽しかった」






じゃあなと手を振って歩き出す風磨先輩







その後ろ姿は数年前の冷たい兄の姿はなかった







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