episode121 ページ5
考えているともうかれこれ数十分たってる。
もうきちゃうよね…。
そう思った時…
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
チャイムが鳴った。
「ひぇっ！絶対きた。」
もうどうしようもないけどトイレに駆け込んだ。
でも玄関とトイレは近いので声が聞こえてくる。
貴「Aは？どこにいんの？」
もう声だけでわかる不機嫌すぎる…。
大「さっきまでそこに居たけど…」
え…もしかして大貴くん助けてくれてる…？
大「あっ！トイレかも！」
違った…。
もう！ばか！悪魔！！
貴「おい。なにやってんだよ。早く出てこい」
「やだ…。」
私が嫌がると貴くんはため息をついて言った。
貴「はぁ…。ほんとめんどくさい。」
っ…！。
「だったら来なくてよかったじゃん。声掛けてこないで！」
分かってる。
分かってるけどどうしようもないの…。
喧嘩になりたいわけじゃない。
だけど止まらない。
貴「じゃあお前は浮気してるってことでいいな？」
なにそれ…
「浮気じゃないし。」
「私は大貴くんに好意はないもん。」
貴「そっか。なら俺も好意がないなら女と二人でいていいってことだね。」
貴「じゃあ…行くね。」
それはっ…。
勢いよくトイレのドアを開いて貴くんの前へ立ちはだかる。
「やだっ。」
「いや…他の子といて欲しくない…っ」
貴「そうじゃないでしょ。何て言うの？」
なんて…。
「ごめんなさい…っ…ふぇっ」
この涙は違う…。
悲しいからじゃない。
悔しいの。
だって貴くんも悪いのになんで私だけ…。
「っ…貴くんもっ！謝って…」
私がそう言うと少し頭を下げて言った。
貴「ごめんね？」
「許したげる…っ！」
もう次はないんだからね！！
「でも…もう」
貴「わかってる。飲み会にはもう当分行かない一人で」
それでいい？って私に聞いてくる。
「うんっ！」
きっと私ってチョロいんだろーね。
いや…単純っていうの…？
でも…好きなんだもん。
誰よりも貴くんのこと好きなんだもん。
単純でもなんでもいい。
ただ貴くんのそばに居たい。
それだけなのっ…。
自称仲直りしたあとは貴くんと車で帰った。
そのあとは何事も無かったかのようにふたりで眠りについた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 40人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かずみ | 作者ホームページ：http://kazumidaikilove415
作成日時：2017年11月19日 17時
