episode147 ページ31
「貴くん〜？お粥作ったから食べて？」
貴くんの寝室まで行って扉を開ける。
そこにはベットに横たわってる貴くんの姿があった
きっと具合悪くて辛かったんだろうな…
「貴くん？大丈夫…？」
あ…お粥を食べる前に冷えピタ貼ってあげよう。
急いで冷蔵庫から取ってきて貴くんに言った。
「冷えピタ持ってきたから貼るよ？」
そう言って貴くんのおテゴに冷えピタを貼った。
よほど冷たかったのか貴くんはギュッと目を瞑った。
「なっ…なに！か、可愛いっ」
ハッとして口を塞いだ。
貴くんの顔を見るとギロっと私の事を睨んでいた。
「いや…えっと…お粥を食べてください。」
そういう私の手首を引っ張ってベットに組み敷かれる。
「た…貴くん？」
貴「お前なんのつもりで来てんの？」
なんのつもりって…
「貴くんが心配できたんだよ…？」
貴「…。」
貴くんはずっと私から目を逸らさない。
「な…なに？」
貴「…襲うぞ」
襲う…って
「こら！馬鹿なこと言ってないで早く病人はご飯を食べなさい！」
そう言って貴くんを押し返した。
いつもは押してもびくともしないのに今はよほど具合が悪いのかすぐに倒れた。
その後は大人しくお粥を食べてくれた。
。
。
。
それから貴くんは眠りについた。
呼吸がまだ荒いから心配…。
あ…お薬飲まなきゃダメだよね。
薬を台所から取ってきて貴くんが寝てる横に座る。
「貴くん！起きて…？」
なるべく優しく起こすと貴くんは目を開けた。
目がトロンとしてていつもの倍…いや何百倍も可愛い。
「お薬飲も…？」
貴「…やだ。いらない。」
「飲まないと…元気になれないよ」
貴「やだ。」
子供じゃないんだから…
薬嫌いなのかな…？
「大丈夫だよ…？これ玉薬だから苦くないよ」
貴「苦いとか苦くないとかじゃない。薬を体に摂取することが嫌なの。」
理不尽なことばっかり言っちゃって…。
「だーめ。飲まないと寝ちゃダメ。」
貴くんは少し考えたあとこう言った。
貴「…口移し」
「ん…？」
貴「口移しなら飲んであげる」
「もう！そんなこといって…」
無理やり薬を貴くんの口にねじ込んだ。
その後私は水を口に含み貴くんの口へと運んだ。
貴くんのゴクッていう喉の音が聞こえた。
貴くんは驚いた顔をしていた
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作者名：かずみ | 作者ホームページ：http://kazumidaikilove415
作成日時：2017年11月19日 17時
