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激辛塩対応な彼女* ページ42

昨日聞いておけばよかった。
朝目が覚めると不機嫌な彼女が
隣でブツブツなにか言っていた。

A「腰痛いし。なんなん」
健二郎「おはよー」

無視してぎゅっと抱きつくと
ものすごい目で睨まれた。
出会った時の目と同じだった。
何かを見下すような、そんな感じ。

A「引っ付かないで」

きっぱりと言われて少し凹む。
Aは普段こんな感じなのか。

A「暑苦しいから」

でもめげない。

健二郎「嫌や」
A「キレるで」

Aが怖い。初めて思った。
俺を突き刺すような視線を送るAは
本当に怖かった。

健二郎「ごめん…なさい…」

ムスッとしたままベッドから降りるA。

A「私基本的に朝は機嫌悪いから」
健二郎「え?」
A「許して」
健二郎「あぁ、おん」

なんや、そーなんや。
少し安心した。
常にこんな感じなのかと思うと寒気がした。
自分がそうだと自覚しているAは
すごいと思った。

A「私今日はやいから起きて」
健二郎「おー」

家に帰る支度を済ませてAの元へ。

健二郎「なぁ」
A「なに」
健二郎「昨日なんであんなに…」
A「忘れて。」
健二郎「え?」
A「昨日のこと。」
健二郎「なんで?」
A「恥ずかしいからに決まってるやろ」
健二郎「えw」

ほんのり赤くなったAが可愛くて
思わず抱きしめた。
少し拒否したAだけどすぐに諦めて
大人しくなった。

A「………」
健二郎「………」
A「…仕事」
健二郎「嫌や」
A「もー大事な資料作らなきゃだから」
健二郎「やだーー!!」
A「……キレるで」

腕の中から圧力を感じたので
そっと開放してあげると作り笑いをくれた。
目だけ笑っていない、怖いやつだ。

健二郎「ごめんなさい…」
A「ほら、はやく出て行って」
健二郎「はぁい」
A「ばいばい」
健二郎「お邪魔しましたぁー」

ほぼ追い出されて家に戻る。
A、可愛かったなぁ…
冷たいAも好きだなぁ…
幸せなほわほわした感じを噛み締めながら
仕事に向かう準備をした。

エレベーター*→←激甘砂糖対応な彼女*



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作者名:相川優羅 | 作成日時:2017年2月12日 21時

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