欠片2 ページ38
一通りの家事が終わって、私は開放された気分になりながらリビングに行く。
「あれ、昌磨?」
リビングにいるもんだと思っていたから、そこに昌磨がいないことに少し驚いた。
キョロキョロ当たりを見回す。
そして寝室を見に行く。
すると、電気もつけずにベットに寝転がりケータイをいじる昌磨がいた。
「電気くらい付けたら?」
私はそう言いながら、電気のスイッチを押す。
電気の明かりで昌磨の顔がはっきり見える。
心做しか、昌磨の顔は怒っているように眉間にシワが寄っていて口が尖っている。
私なんかしちゃったかな??
「昌磨?」
私が努めて優しく言うも、彼の返事がない。
「ねー、なんか怒ってる?」
『……』
やっぱり返事がない昌磨になんだかこっちまでモヤモヤする。
「昌磨、何で怒ってるの?」
私が不思議そうに聞くと、『別に』と素っ気なく言う昌磨。
「ふーん。言ってくんなきゃ分かんないのに。」
ずっとケータイを見たままの昌磨にそう言って、私はそれ以上何も言わなそうな彼を放って寝室から出た。
「私、傷つけたかな…」
モヤモヤしながら、リビングに戻ってソファに座る。
それから、昌磨はずっと寝室から出てこなかった。
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あきぽん(プロフ) - ゃんゃんさん» 嬉しいコメントありがとうございます。 (2018年4月3日 11時) (レス) id: 5f064eef17 (このIDを非表示/違反報告)
ゃんゃん - 宇野くんの特徴を掴んでる!って感じですね^^ (2018年4月3日 0時) (レス) id: 3747216fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あきぽん | 作成日時:2018年4月2日 21時