深澤さんちの九人兄弟 (ページ8)

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□次男ページ8

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爆音で流れるアニソンに渋々ながらも目を開ける。スマホを見ると丁度10時。あと20分くらい寝れそうな気がするけど…

まあ、いっか。ぐぐっと腕を伸ばしてベッドから降りてカーテンを開けると眩しすぎて目が痛かった

昨日は録画溜めてたアニメ一気見しちゃって寝るの遅かったんだった…何度目か分からないあくびをして、たまたま目が合った(合ってない)フィギュアに挨拶をする

涼「兄さん、朝ご飯出来てるよ｣

大「今起きた！｣

控えめに鳴ったノック音と低く落ち着いた声。俺を起こしてくれるのは大体四男の涼太だった。俺のこと“兄さん”って呼ぶの数少ない弟だ。酷い話よね、本当に

大「おっはよー！…ってあれ？涼太と亮平だけ！？｣

亮「おはよう、兄さん。辰哉兄さんと翔太兄さんはまだ寝てて、照はジム行ったよ。康二は蓮と真都連れて公園行った｣

大「もうチビたち遊びに行ったの？早くない？｣

亮「つっても、もう10時過ぎてるけどね｣

大「二人は今日休みなの？｣

亮「俺は休み。涼太兄さんは？｣

涼「俺は夕方に仕込みだけあるよ｣

大「えぇーじゃあ働くの俺だけかよー｣

この大家族の次男である俺は、ダンススクールで働いている。昔から運動神経はめちゃくちゃ悪いのにダンスだけは得意で大会に出ては賞を貰ったりと結構凄い人だったりする

球技は全く出来ないおろか、ボール怖いのになんでダンスだけ出来るんだろうって全員不思議に思ってるっぽい。ま、俺が一番思ってるけどねん

大「なぁんだよ〜出勤前に末っ子たちに癒されたかった…｣

亮「最近の蓮と真都、ずっと手繋いでるんだよね。家の中でも｣

大「え、そうなの？｣

亮「うん。ふふっ…蓮、すっかりお兄ちゃんの顔してて可愛いんだよ｣

涼「この前まであんなに甘えん坊だったのにね｣

亮「今はもう“まいちゃ〜ん”って真都にデレデレだよ｣

大「なんだそれ！絶対可愛いやつ！！｣

涼「真都も蓮のこと大好きだもんね。ずっとくっ付いてるし｣

亮「大介兄さんもさ、早起きするか、帰ってきたら部屋に直行するんじゃなくて二人と遊んであげなよ｣

大「う…｣

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