深澤さんちの九人兄弟 (ページ21)

今日:4 hit、昨日:10 hit、合計:103,464 hit

□ ページ21

▼

大介は仕事だから珍しく早く起きてきたのに、蓮はパンケーキしか視界に入っていないのか大介に気付いていないみたい。

その後、ゾロゾロと他の弟たちが起きてきてパンケーキにテンション上がっていた。みんな好きだな〜

蓮「まいちゃん、おいしーね！」

真「おいち！」

翔「…照、チョコかけすぎじゃね」

照「？いつもこんなもんだろ」

康「見てるだけで口ん中甘くなってきたわぁ…」

相変わらず賑やかな朝食だな、と思いながら俺も残りのパンケーキを食べようと思ったら、蓮が食べ終わったお皿を見て少しだけ寂しそうにしていた。

もう食べ終わっちゃったのか…そんな蓮を見兼ねて、俺は涼太の元に行く。

辰「蓮、半分あげる」

蓮「えったっちゃんいいのぉ？」

辰「ん、いいよ」

あまりにも美味しそうに食べるから涼太に、蓮に半分あげていい？って聞いたら、涼太も嬉しそうに勿論って言ってくれた。こんだけ美味しそうに食べてくれたら作り甲斐もあるよなあ。

辰「みんなには内緒な？」

蓮「うん…！しー、ね？」

こしょこしょ話のように蓮と約束をして弟たちがパンケーキに夢中になっているのを見計らって蓮とお皿を交換する。

ふにゃ〜と笑った蓮に洋服をクイクイとされるから、ん？って顔を近付けると

「にぃに…ありがとっ」

まだ蓮が小さい頃に俺のことを“にぃに”と呼んでいたことがあった。今ではあんまり聞かないからちょっと寂しいなって思ってたけど…たまに聞くと破壊力やばいな…

翔「辰哉、鼻の下伸びてんぞ」

辰「俺の弟が天使すぎる〜〜」

蓮「んぁー！たっちゃん！いまたべてるからぁ！」

ぎゅってしようとしたけどパンケーキに夢中な蓮に、まるで邪魔すんな！と言っているかのように拒否されて少しショックだった…パンケーキに負けるのか…

▲