◎渡辺くんはいつも不機嫌

□渡辺くんと後輩くん ページ2

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ラ「しょっぴー、会いに来たよー！」


渡「帰れ」




『酷い！そんな言い方しないで！』と、プンスカと効果音が付きそうな怒り方をしている後輩くん。(分からないけど、ネクタイの色が違うから)



そして、そんな後輩くんを追い払うようにシッシッと手を払っている、隣の席の渡辺くん。



正直、休み時間になる度にこれやってるから私もちょっと面白くて横目で見てしまう。後輩くん、犬っぽくて可愛いし。なんて思っていたら、その後輩くんとバチっと目が合ってしまった。




ラ「隣の席の先輩、しょっぴーっていつもこんな冷たいの？」


『え、』


渡「お前、敬語使えよ」


ラ「あ、そうだった」


『…………』




なんか、巻き込まれてる？『えーと、』なんて答えに困っていると、渡辺くんがくるりとこちらを向いて、ニコリとも笑わずに一言だけ。




渡「相手しなくていいから」


ラ「あ、しょっぴー、待ってよー！どこ行くの！」


渡「昼飯買いに行くんだよ。着いてくんな」


ラ「俺も買いに行く！」




初めてまともに会話、じゃないけど。話しかけられたと思ったらそんな事かい。やっぱ渡辺くんっていつも不機嫌なんだよなぁ。



気が短いんだろう、そう思って二人が出て行った扉を暫く見ていたら、『何やってんの？』と後ろから友達に声を掛けられた。






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