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#苦.早く死ね。穀潰し ページ10

視点なし


梅「若しかして、知らないで今まで我儘の如くに太宰様や中原様と関わっていたの?あーあ、呆れた。【首領に言われなきゃ、会いたくもない】って言ってたよ。可哀想だなぁ。今まで我儘に関わらされてきた太宰様と中原様」

態とらしい口調でそう言う梅子。
それを、影からこっそり聞くのは、子供たち。

如「本当だと思うか?」

卯「嘘でしょ」

弥「虚言さ」

皐「本当だったら、もう気付いてる」

葉「でも、鏡子様は人を疑わないよ」

コソコソと話しており、気付かなかったのだ。
「アンタら何してんのさ」なんて声が聞こえた。

葉「うっ梅子……様」

梅「アンタら毎回梅子の顔みて隠れるから大嫌いなんだよね。ほんと、ムカつく」

そう言って、梅子は右手をあげて、平手打ちをしようとした。
だが、それは遮られる。
鏡子が梅子の目の前にいた葉月を庇うようにして、ギュッと抱き締めていたのだ。

貴『子供に手を出すのは、如何なものかと思うが?』

梅「〜〜ッこの。クソがッ!」

苛つきを隠すことなく、鏡子の左頬をパシンッと乾いた音を鳴らして平手打ちした。
「死ね!」と汚い言葉を吐き捨てながら、鏡子を隣の部屋に連れて言って、腹部なんかを蹴りあげた。

梅「死ね!死ね!死んじまえ!お前なんか生きてたってなんにもならないんだ!穀潰しが!」

体の弱い鏡子だ。
吐血寸前である。
いや、寸前というか。
もう……。

貴『ゲホゲホッ…ウゥッ…ゴホッ……』

子「「「鏡子様!!」」」

流石に子供たちも、少量吐血した鏡子に駆け寄る。
鏡子は『大丈夫。問題は無い。少し、口を切っただけだ』なんて言って誤魔化す。
梅子は「早く死んじまえ」と吐いて何処かへ行ってしまった。
幸い、鏡子の吐血はそこまで酷いものでは無かったらしい。
鏡子は自室に篭もり、『少し、壱人にしてくれ』と言って、子供たちですらも部屋に入れなかった。

#拾.勘違いは彼女を傷つける→←#捌.正論よ、女を殺すな


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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , 中原中也   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:もるな | 作成日時:2017年9月16日 21時

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