[文スト]It was good in love with you (ページ6)

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＃５．In love also married(結婚しても恋してる) ページ6

太宰視点

敦｢なんです？太宰さん恋したことあるんですか？｣

矢張り聞いてくるんだね｡
でも、事の発端は私なのだから、責任くらいは取らないとね｡
私が敦くんに白旗を上げる時があるとは思わなかったよ｡

太｢うん｡あるよ｣

敦｢え、本当に？｣

訝しげに聞いてくるけれど、コレは嘘じゃないのだよ｡

太｢今も恋してるよ｡In love also marriedって言うやつだけどね｣

敦くんの知らない英語を言うと、敦くんは｢いんらぶ？いあ？｣とリピートしようとして失敗していた｡
In love also married(結婚しても恋してる)｡
嘘じゃないもの｡

太｢１５歳からの初恋を"今もずっと拗らせてる"のだよ｡凄くその子は綺麗でね、凄く優しいんだよ｡今もずっと優しくて綺麗なんだ｣

敦｢７年間も恋してるんですか！？えぇ…すご｡僕だったら諦めるか、告白して散ってます｣

そう言って、苦笑いをする敦くん｡
彼は知らないのだろうね｡
片想いも辛いけれど、両片想いのほうがもっと、ずっと、何百倍も辛いこと｡

太｢私もね、告白したよ｡全て投げ出してね｡だってその時、私は五大幹部の１人だったからね｣

敦｢けっ結果は？｣

生唾を飲む勢いで敦くんは私に向き直った｡
私は敦くんの方を向いて、恐らく微笑みつつ言った｡

太｢成功したよ｡…私と彼女は両片想いだったんだ｡だから、どちらかが勇気を出せばどうにでもなったのだよ｡そこで私が告白していなかったら、今の生活なんて無いんだ｡……その彼女はね、今の私の｣

｢奥さんなの｣と、そう言おうとした時に、国木田くんが扉を殴り開いて資料室に入ってきた｡
何事なのかと敦くんが聞くと、国木田くんが私の方を見た｡
一体何なのさ｡