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hikaru side
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照「...ん 、A... ?」
夜中 、いっしょに寝ていた Aの
すすり泣く声に、 目を覚ます 。
照「おきちゃった ?
...どした どした 、」
となりを見ると 、Aが丸くなって 、
声を 押し殺すように、泣いてて 。
体を起こして 、
顔を隠すように、目を擦る手を 退かすと 、
俺の胸に 、顔を埋めてくる 。
「んくっ、ん....」
照「よしよし 、」
理由がわかんないから 、
ただ背中をさすってたんだけど、
「んっ...、まぁ...」
照「ん ? なあに 、?」
声にならない 声を出すAに、
耳を傾けると 、
なんとなく、
「まま」って 言ってるように 聞こえて 。
照「A ー ...?
ままが 、なに?」
「んーっ...、」
そのあとも ひたすら 、
「まま、まま」って 、
口を ぱくぱくさせて、繰り返す 。
照「わかった わかった 、
大丈夫 だよ 、A 。」
体を震わせて 、必死に泣くAを宥める 。
いっそのこと 、
声をわーってあげて 泣いたほうが
すっきりするもんだけど 、
声を出せないAには 、
それすらできなくて 。
ごめんな 、って
やるせない気持ちになる 。
それに 、
皮肉なもんだよね 。
自分を捨てた 母親のこと 、
泣きながら 、求めてんだもん 。
.
照「A 、俺 いるよ 。
だいじょうぶ 」
しゃくりあげて 泣き続けるAを
抱っこして ひたすら宥めて 、
ようやく落ち着いたのは、1時間後 。
というか 、
もう泣き疲れてって、感じだけど 。
「んっ...」
照「よしよし 、」
俺の腕の中で 、だんだん力が抜けて
重くなってきた A 。
赤ちゃんを あやすみたいに
背中を とんとんしていると、
数分後 、寝息が 聞こえ始めた 。
しばらく そのままで 、
完全に寝たのを 確認してから、
そっと ベッドに下ろす 。
照「どうしたんだよ 、A〜 」
寝顔を 見つめながら 、
涙の跡が残る、頬っぺたを 撫でる 。
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実は 、Aがこうなるのは 、
今日が はじめてじゃない 。
前は 結構よくあったんだけど 、
ここ最近は 、ひさしぶり かな 。
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ところてん - 心がほっこりした!こんな優しいお兄ちゃん達がいたら良いなと思った! (2022年4月18日 16時) (レス) @page41 id: 357c2b6fe5 (このIDを非表示/違反報告)
もぷこ(プロフ) - 初めまして!パスワード教えて頂きたいです。宜しくお願い致します。 (2021年3月10日 21時) (レス) id: 837879fbcf (このIDを非表示/違反報告)
mikarin(プロフ) - 初めまして!パスワード教えて欲しいです!よろしくお願いします! (2021年3月10日 20時) (レス) id: 159fbcf93b (このIDを非表示/違反報告)
るん(プロフ) - jさん» 嬉しいコメントありがとうございます!これからもどうぞよろしくお願いします^ ^ (2021年3月10日 17時) (レス) id: 1b957a7a62 (このIDを非表示/違反報告)
j(プロフ) - このお話、大好きです。続き楽しみにしてます! (2021年2月25日 10時) (レス) id: 58dabea572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るん | 作成日時:2021年1月17日 1時