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第51話 少しの和解 ページ6





『さて、今は目の前のコイツだ』

組屋の下に潜り込み、肩に担ぐ

しかし


ビチャ

立ち上がる瞬間にAの左肩から血が吹き出る

ガクッ、と力が抜けて組屋の重みに潰されそうになる

すると


「A!?なにやってんの!」

驚きの声と共に釘崎が駆け寄ってくる

後ろから真依、庵、楽巌寺が着いてくる


『助かった!これ運んで〜』

「ちょっ、あんた血だらけよ!?」

『マジ?けど、そんな痛くないし大丈夫』


「代わるわ」

庵が組屋を引き取る


「出がらし、A運んで」

「出がらしって呼ぶんじゃないわよ。ってか何であたしが」

「あんたが一番元気でしょうが」


釘崎と真依の会話の最中にもA肩から血は流れ続けている

見かねた真依がAを抱き上げる

『えっ、いいよ歩けるって』

「五月蝿いわね、黙って運ばれなさい」

む、と頬を膨らませながらも真依に体を預けるA



「校舎まで戻るぞ」

楽巌寺に続いて組屋を背負った庵、釘崎、そしてAを抱えた真依が歩く


一定のリズムに揺られながら空を見上げる

視界に入るのは真依の顔

ピト、と真依の首筋に手を当てる

「ちょっ、何?」

『ごめんね、あのときは。痛くなかった?』

あのとき、とは以前自販機の前で衝突した際のこと

Aは怒りに身を任せて掴んでしまった真依の首を心配していた


「変な気遣わないでくれる?」

『あなたの言い方も悪かったけど、私も中々強烈に殺害予告しちゃったもんなぁ』

「...聞いてんの?」

『真希さんはお姉ちゃんなんだよね?』

真依の声を無視して会話を続けるA

はぁ、とため息をついてAの質問に肯定する


「...そうよ」

『なら、大切な人なんだね』

「知った口聞かないでくれる?」

『そうだね、あなたたちの関係は知らないよ。

...けど、死ぬほど憎んでるわけじゃないことくらい分かるモンだよ』

「...」


『ま、大事にしなよ。愛は時に一番強い』

ビシッ、と指を立てるA

「年下が説教垂れるんじゃないわよ」

『いーじゃん、年下の経験則でも聞いておくもんだよ』

第52話 追駆者→←第50話 瑕疵



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RENKA - 初コメ失礼します!めっちゃ面白すぎて最初から一気に見てしまいました!夢主ちゃんの性格とか魅力的でキャラとの絡みとかもすごく面白くて最高です!!これからも応援しています!更新頑張ってください!! (2022年12月12日 11時) (レス) @page22 id: 345a1df315 (このIDを非表示/違反報告)
ハアザミ(プロフ) - プスメラウィッチさん» 応援の言葉ありがとうございます。大変申し訳ないのですが、オチはまだ決めておりません。現時点では恐らく虎杖になるかと思います...(本誌の流れによっては変えるので断言できませんが)。ご期待に添えず申し訳ないですが、どうぞよろしくお願いします...! (2022年6月29日 20時) (レス) id: f27e40e240 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年6月29日 16時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハアザミ | 作成日時:2022年3月14日 2時

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