SixDays (ページ14)

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One night love　(緑　×　黒) ページ14

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『お兄さん20万でどう？』

夜のネオン街。
ふらふらと街をさまよう俺に、スーツを着たサラリーマンの男性が突然声を掛けてきた。

「あの、言ってる意味が分からないんですけど。」

『え？抱かせてって意味だけど。』

初対面の男相手に抱かせてなんてよく言えたもんだなと思いつつも、抱かれるだけで20万も貰えるならという気持ちもどこかにあって。

そんな思いで結局、俺は彼と一夜限りの
快楽に浸る事になった。

『お兄さんは好きな人いる？』

「好きな人っていうか、恋人なら。」

『ふーん。じゃあ今だけそいつの事忘れて、俺の事だけ考えててよ。』

彼が何故そんな事を言ったのかは分からない。
けれど俺は、彼に抱かれてる時に気付いてしまった。

彼は高2の時引っ越した元クラスメイトで
俺が振った相手。

5年も経てば見た目もガラリと変わっててわからなかったけれど、鎖骨に残る傷跡だけは残っていて、その唯一の証拠が俺に彼の存在を思い出させた。

「･･･っ、あぁっ･･･ん･･･」

『やば、可愛過ぎ。もっとその声聞かせてよ。北斗。』

"北斗" あの時と同じ呼び方で、彼は俺の名前を呼んだ。