SixDays (ページ12)

今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:46,758 hit

. ページ12

.

『北斗、新人さん来てるよ。』

『ん？あぁ、宜しく。』

樹が北斗の所に行ってそう言うと、
彼は興味なさげに一言そう言うだけ。
･･･何その素っ気ない態度。
嬉しいけど何か複雑。

俺の頑張りとか、そういうのは
一瞬にして消えてしまった。

確かに女に変装した俺相手に鼻の下伸ばしたりもせず、簡単に連絡先も聞いてこず。

それは嬉しいよ？彼はそんな軽い男じゃないって分かったし。

でも、思ってた反応と何か違う気がして
モヤモヤする。

「失礼しました･･･」

彼に背を向け楽屋を出ていこうとしたら、
咄嗟に掴まれた腕。歩きだそうとする彼。

『え、北斗！？どこ行くんだよ。』

『マネージャーにはトイレ行ってるって言っといて。』

彼に腕を掴まれたまま、トイレではなく
休憩室に連れて行かれた。

「あの･･･松村さん？」

『髙地でしょ？』

「えっ･･･？」

『ばればれなんだって。何なのその格好。
どういうつもり？』

彼は今凄く不機嫌だ。
楽屋では俺に全く興味示さなかったくせに。

「北斗、普段からあんまり言葉にしてくれないから、俺の事ほんとに愛してるか確かめたくて。」

『へぇ、それで女の格好して俺が堕ちるか試したってわけだ。中々悪趣味じゃん。』

何か嫌な予感がするのは気のせいだろうか。