頼りない天使…2 (ページ1)

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「グク…私ね。一度結婚してるの」

「え？」

「驚いた？ごめんね。黙ってて」

「いやっ…あの…えっ！？ええ！？」

「16歳になった日に親が決めた人と…結婚したの」

「親が…決めた人と？」

「そう。今時珍しいでしょ。名前も顔も知らない人と結婚したんだよ」

「え？本当？」

「私の家。凄く厳しくてね。パパの言うことは絶対なの。結婚なんてしたくなかったけど
いい人だから。って。お前の幸せのためだ。って言われて。逆らえなかったし…」

「それで結婚したんだ」

「でも今では凄く後悔してる」

「どうして？」

「初めはね。凄く優しかった。こんなに優しい人いるんだ、さすがパパの見つけた人だなぁって思ってた」

「でも結婚して三ヶ月過ぎた頃。いつものように、おやすみなさい。ってベットに横になった私に…いきなりっ……」

「私こんな事初めてだったからまだ嫌だって言ったのに。もう少し時間をかけてお互いを知ってからにして下さいってお願いしたのに…」

「A…もういいよ」

「何度も何度もお願いしたのに…
やめて下さいってお願いしたのに…」

「もういいからっ！」

「夫婦なんだから当たり前だろうって抱こうとするから。怖くなって突き飛ばして逃げたの。でもすぐに捕まって…その後あの人どうしたと思う？」

「もう話さなくていいからっ！」

「あの人……私を縛りつけて無理やり抱いたんだよ。嫌だって叫ぶ私をうるさい黙れって叩きながら…嫌がる私を無理やり…何回も何回も…」

「A……もう……いいから…」

「嫌だって……やめて下さいって……何度もお願いしたのに………」

そしてAは
ついに嗚咽を漏らしながら
泣き崩れた

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