六話 ページ6
あれから以降何の会話も無いまま家に着いてしまった。正直東雲くんの豹変さには驚きを隠せなかったが、これもまた慣れていかなければならないのだろうか。
『わざわざ、ありがとうございました』
「こちらこそ勝手に色々話を進めてしまってすまなかった」
『いえ、そんな…大丈夫ですよ』
「じゃあ、また明日学校で」
『はい』
軽く手を振って見送ると青柳くんはちゃんと手を振り返してくれたが、東雲くんは相変わらずの塩対応。東雲くんが冷たいと思いがちだが、この歳の男子では普通の対応なのではないだろうか。どちらかと言うと青柳くんの方が珍しい。
2人を見送った後、私も家の扉を開けて帰宅する。今日は転校初日にしては色んな人と出会った気がする。同じクラスの東雲くんに、別クラスの白石さんと青柳くん。それからまさか他校の宮女の小豆沢さん。
あの4人と知り合えただけでこれからの学校生活が楽しみで仕方がない。早く明日にならないかな、生きてきた中で抱いた事も無い感情だった。
次の日、元気な声で母に挨拶をして家を出ようと、勢い良く玄関の扉を開けると昨日ぶりの顔見知りが家の前に立っていた。
「Aちゃんおはよー！」
「Aさん、お、おはようございます！」
白石さんと、小豆沢さんが元気良く挨拶をしてくれる。その他にも青柳くんも軽く手を振って「おはよう」と微笑んでくれる。東雲くんも多少素っ気ないが「…はよ」と言ってくれた。
『おはようございます、あの何で家に？』
「冬弥達から聞いたの！せっかくなら皆一緒に登校したいじゃん？」
『いつも皆さん揃って登校してるんですか？』
「ううん、今日はたまたま。Aちゃんの家知りたかったし、教えてもらうんなら一緒に登校した方がいいかなって」
『なるほど』
昨日仲良くなったばかりなのにこの距離の縮め方。流石白石さん、横で小豆沢さんも うんうんと頷いている。白石さんって初めて会った時もこのテンションだったなぁ…と思い返す。
あまり青柳くんと東雲くんは賛成している様子ではないけれど。
「冬弥、早く行くぞ」
「白石達はいいのか？」
「Aの家を教えるってだけだったろ」
そう言うと青柳くんの手を引いて東雲くんは足早に学校へ向かってしまった。白石さんは「別に一緒に行けばいいのに」と不満そうに言葉を呟いている。
多分、東雲くん私が気に食わないんだろうな。てか、嫌いなら嫌いって言えばいいのにな〜
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ゆき(プロフ) - なーたんさん» コメント返しが遅くなり申し訳ありません！そう仰って頂けてとても嬉しいです！いじめで言い返せる子って本当に凄いですよね、自分は言い返せないタイプなので尊敬します……！ (4月13日 17時) (
レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
なーたん - むちゃ、面白い！いじめで、言い返せる子ってすごいと思うなの、私だけでしょうか？ (2023年2月11日 17時) (レス) @page45 id: 0d23686d6f (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - 人間彡。━ Maoさん» コメントが遅くなり申し訳ありません！少しずつですが、更新させて頂きます！ (2022年11月3日 16時) (レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
人間彡。━ Mao(プロフ) - 最高です…更新待ってます…… (2022年8月20日 9時) (レス) @page15 id: 7602f203a6 (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - 灘奴やんさん» コメントありがとうございます！お言葉を頂き嬉しいですっ、ありがとうございます！ (2022年7月22日 7時) (レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翼 | 作成日時：2022年7月19日 2時
