三十五話 ページ35
「いらっしゃい、Aちゃん待ってたよ…って何で彰人もいる訳？」
「迷ってたみてぇだから連れてきただけだ」
「はぁ？何それ、しかもあんた白石さんと遊びに行くんでしょ？早く行けば？」
「言われなくても行くっての」
『あっ、東雲くん、ありがとうございます』
「……別に」
東雲くんに手を振って、東雲家に上がらせてもらう。東雲くんに関しては先約があったにも関わらず、私を家まで案内してくれた。迷惑を掛けてしまったかもしれない、謝っておかなければ。
「あれ？絵名の友達？愛莉ちゃんとかまふゆちゃん以外にも友達居たの？」
「だから友達は居るって！この子は彰人の友達、私の後輩だから！もちろん、私の友達でもあるし」
『は、初めまして！あ、彰人くんと絵名さんの友達をさせてもらってます！AAですっ、よろしくお願いします』
「よろしくね、何も無い家だけどゆっくりしていってね」
絵名さんのお母さん…とても優しい人だ…
そして絵名さんの部屋にお邪魔する事になった。友達と遊ぶ事自体が珍しい、その上人の家に上がるだなんてほぼ初めてだ。ドキドキしながら絵名さんの後ろを着いていく。
「私の部屋も何も無いけど、座って」
『いえ、ありがとうございます』
机の前に座らせてもらい部屋を見渡していると何やら描き途中の絵に目がいく。
「あぁ、それ今度の課題なの」
『絵名さん絵描くんですね！とても素敵です』
「そんな大した事じゃないよ」
そういう割にはとても繊細に描かれている。絵は真剣に描くほどの気持ちが無い私には何がモチーフなのかは分からない。けれど、絵名さんの絵に込めている気持ちは本物だ。何処か痛々しくて悲しくて、その中にも楽しさが混ざって見える。
『そんな！…この絵完成したら見せて貰えますか？』
「え…」
『私この絵とても好きです…何でかは分からないんですけど…』
「…っもちろん！完成したら絶対Aちゃんに見せるから」
『はい！完成楽しみにしてますね』
その絵名さんの表情はとても泣きそうで、そしてとても嬉しそうだった。絵名さんは「ケーキ持ってくるから待ってて！」と言い部屋を後にした。私も行こうかと尋ねたが遮られるように断られた。まぁ、仕方ない。
そういえばケーキか！東雲くんが昨日伝えてくれたやつか……そういえば杏ちゃんと遊びに行くって言ってたけど…もしかしてデート！？
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ゆき(プロフ) - なーたんさん» コメント返しが遅くなり申し訳ありません！そう仰って頂けてとても嬉しいです！いじめで言い返せる子って本当に凄いですよね、自分は言い返せないタイプなので尊敬します……！ (4月13日 17時) (
レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
なーたん - むちゃ、面白い！いじめで、言い返せる子ってすごいと思うなの、私だけでしょうか？ (2023年2月11日 17時) (レス) @page45 id: 0d23686d6f (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - 人間彡。━ Maoさん» コメントが遅くなり申し訳ありません！少しずつですが、更新させて頂きます！ (2022年11月3日 16時) (レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
人間彡。━ Mao(プロフ) - 最高です…更新待ってます…… (2022年8月20日 9時) (レス) @page15 id: 7602f203a6 (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - 灘奴やんさん» コメントありがとうございます！お言葉を頂き嬉しいですっ、ありがとうございます！ (2022年7月22日 7時) (レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翼 | 作成日時：2022年7月19日 2時
