三十三話 ページ33
「いただきます」
食卓に明るい声が響く。何時もはお母さんと2人きりなのに、しかもまだそこまであまり日が経って居ない先輩2人が家にいること自体不思議で仕方がない。
『普通に美味しい…』
天馬先輩と神代先輩が手伝っていた為、変なものが出来上がるのでは無いかと正直心配していたが、お母さんがそうならないようしてくれたのだろう。
私が黙々と食べていると私の向かいに座っている天馬先輩が此方を見ている。目が合った時に、優しく微笑む天馬先輩。
吃驚して、私は視線を逸らす。
…天馬先輩、あんな顔出来るんだ…
微笑んだ時の天馬先輩が少しカッコよく見えたのはきっと気の所為だろう。多分、顔面が良いからその分プラス補正が掛かってみえるだけだ。
きっとそうだ…うん。だって、天馬先輩だよ？
とても失礼極まりないが、天馬先輩がカッコよく見えるわけが無い。神代先輩なら百歩譲ってまだ分かるけれど騒音の天馬先輩が、あの変人ワンツーの片割れがそう見えてしまう私は末期かもしれない。
食事を食べ終え「失礼しました、ありがとうございました」と言い、お母さんにも気に入られた先輩方2人。その分私からの好感度はだいぶ地に落ちたと思う。
『あ、そういえばえむちゃんからの伝言って？』
「ああ！その事だが、えむがAと遊びたいと言っていてな！寧々も居るそうだ、一緒に遊んでやってくれないか？」
『それ伝える為だけに来たんですか！？…まぁ、全然いいですけど』
「えむくん達も嬉しいだろうね、じゃあ僕達はこれでAくんのお母さんにもよろしくと伝えておいてくれるかな」
『はい、もう来ないでくださいね！』
伝言を受け取った為、私は直ぐに先輩方を外へと締め出した。別に失礼な事はしていない、何の突拍子もなく家に上がり込んで来た向こう側にも問題はある為、お互い様だろう。
えむちゃん達が遊びたい…か、草薙さんも遊ぶみたいだし、今度草薙さんと連絡先交換して……って、さっき先輩達に頼んでおけば良かったっ！
馬鹿だ、何をしている自分。と自分を責めても仕方がない。私は明日に備えて準備を整える為また自室へと戻る。
普段あまりお洒落をしないが、アクセサリーくらいは付けた方が良いだろうか。
…悩んだ末、目立たないくらいのネックレスを付けることにした。何でも瑞希に頼るのは良くない。
私は明日の持ち物を用意しつつ楽しみに今日一日を過ごした。
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ゆき(プロフ) - なーたんさん» コメント返しが遅くなり申し訳ありません！そう仰って頂けてとても嬉しいです！いじめで言い返せる子って本当に凄いですよね、自分は言い返せないタイプなので尊敬します……！ (4月13日 17時) (
レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
なーたん - むちゃ、面白い！いじめで、言い返せる子ってすごいと思うなの、私だけでしょうか？ (2023年2月11日 17時) (レス) @page45 id: 0d23686d6f (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - 人間彡。━ Maoさん» コメントが遅くなり申し訳ありません！少しずつですが、更新させて頂きます！ (2022年11月3日 16時) (レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
人間彡。━ Mao(プロフ) - 最高です…更新待ってます…… (2022年8月20日 9時) (レス) @page15 id: 7602f203a6 (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - 灘奴やんさん» コメントありがとうございます！お言葉を頂き嬉しいですっ、ありがとうございます！ (2022年7月22日 7時) (レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翼 | 作成日時：2022年7月19日 2時
