二十九話 ページ29
瑞希は何故そこまでして私と誰かを付き合わせたいのだろう。
『っていうか、私最近転校してきたばっかだよ？付き合うなんて早過ぎない？』
「好きに理由なんて無い、っていうじゃん！」
『そういう問題？』
正直、東雲くんや冬弥くんと一緒に居て、好きだな。と感じる事は無に等しいと言っていい程。
だって、何か自分の事イケメンだと思ってそうだから好かんのだよ…！
『とにかく付き合っても居ませんし、好きな人も居ません！』
「え〜、せっかく面白い話聞けると思ったのに〜」
あからさまに残念な表情を浮かべる瑞希。本当の事だから仕方ない。私達は瑞希のおかげで少し空気が軽くなった中、一緒に帰る事となった。
下校中、私は皆に別れを告げ家の方面へ向かって帰ろうとした時。
「…A、1人で帰ったら危ねぇって杏に言われてたろ」
「ホント！彰人か冬弥送ってあげてよ」
「…俺が送ろう」
「ありがと、冬弥！じゃあまたね〜」
『杏ちゃん、瑞希、東雲くん、またね』
3人に手を振り、私達は家へと足を向かわせる。冬弥くんと2人きりで帰るのはこれで2回目。流石に1回目の気まずさは無くなったがまだ少し慣れない。
「そういえば、Aはパンケーキ好きなのか？」
『え？あぁ、さっき言ってたやつですか？まぁ人並みには好きですよ』
「…そうか。もしAが良ければ、いつか2人で食べに行かないか？」
『えっ、逆に食べに行ってくれるんですか？冬弥くんこういうの好きじゃなさそうに見えて…』
「好き好んで食べる訳では無いが、人並みには食べる方だとは思っている」
『じゃあ食べに行きましょう！』
冬弥くんに誘われたからには東雲くんを裏切らせてもらう。多分、絵名さんもパンケーキが好きと話していたから一緒に行くのではないだろうか。
「何時なら空いているか教えて貰えるか？」
『えっと…来週の土日なら』
「じゃあ来週の日曜日に行こう、すまない。急に誘ってしまって」
『ううん！大丈夫だよ……って、あ、すみません。大丈夫です…』
「Aは敬語では無い方がらしくて、俺は良いと思う。良かったらタメ口で話してくれないか？」
『いいの？』
「あぁ、勿論」
微笑む彼に私は『ありがとう』と一言返す。中学の時は男女どちらにも敬語を使っていた為、タメ口を使っていいのか分からなかった。
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ゆき(プロフ) - なーたんさん» コメント返しが遅くなり申し訳ありません！そう仰って頂けてとても嬉しいです！いじめで言い返せる子って本当に凄いですよね、自分は言い返せないタイプなので尊敬します……！ (4月13日 17時) (
レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
なーたん - むちゃ、面白い！いじめで、言い返せる子ってすごいと思うなの、私だけでしょうか？ (2023年2月11日 17時) (レス) @page45 id: 0d23686d6f (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - 人間彡。━ Maoさん» コメントが遅くなり申し訳ありません！少しずつですが、更新させて頂きます！ (2022年11月3日 16時) (レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
人間彡。━ Mao(プロフ) - 最高です…更新待ってます…… (2022年8月20日 9時) (レス) @page15 id: 7602f203a6 (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - 灘奴やんさん» コメントありがとうございます！お言葉を頂き嬉しいですっ、ありがとうございます！ (2022年7月22日 7時) (レス) id: 5c5f7b9393 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翼 | 作成日時：2022年7月19日 2時
