１７、憂鬱 ページ18
昼食を食べ損ねまいと私たちは早足で食堂へ向かった
貴｢まさか2年目最初にしてもうこうなるなんて想像してなかったわ｣
セ｢でもどうやってリリーと距離を置くの？｣
貴｢リリーだけと関わっているから目立ってしまうのよね。だから彼女の周りの人物とも交友関係を築いたほうがいいんだけど…｣
セ｢それってブラックたちのこと？｣
貴｢絶対無理だし耐えられないわ。なにかいい方法ない？｣
セ｢んー、思いつかないよ｣
食堂につくと、もう終わりに近づいていたせいか人が少なかった
リ｢A！｣
向こうからリリーが近寄ってきた
リ｢この本、返すのが遅くなってしまってごめんなさい。とっても面白かったわ！｣
貴｢満足出来たみたいでよかったわ｣
ふと遠くをみるとレギュラスと目が合った
じっとこちらを見ている
貴｢…もう食べに行くわ。またあとで｣
ぎこちない笑顔で私はリリーから離れた
セ｢大丈夫？こぼしてるよ｣
貴｢あら、気づかなかったわ｣
セ｢もうレギュラスのこと放っておいたらどうかな。関わってる理由もごまかしたし｣
貴｢それで私は大丈夫でも、リリーが大丈夫じゃないかもしれないわ｣
最近、レギュラスだけでなく他のスリザリン生にも私とリリーの関係をよく思ってない人が増えてきたらしい
特に同室の2人は毎晩こそこそと噂話をしている
貴｢今回レギュラスがわざわざ私に伝えてきたってことは相当反感を買っているってことかしら｣
セ｢さあ、僕はAとリリー以外関わりが少ないから｣
リリーと関わりをなくすことが根本的な解決に繋がるが、今さら全て断ち切るなんて無理だ
こういうときいつも自分の生まれた家を恨む
普通の家に生まれていれば、自分を隠さないで生きることができるのに
しばらく沈黙が続いたがふと思いついた
貴｢…そうよ。ルーピンがいたわ｣
セ｢ルーピン？ああ、お菓子を渡してきたやつか｣
貴｢彼はブラックとポッターと違って嫌な感じがしないもの。ああ、でも彼とあいつら2人との仲を悪くさせてしまうかしら｣
セ｢試しにルーピンにこっそり話しかけてみたら？｣
貴｢そうね…やってみるわ｣
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作者名：めめ | 作成日時：2020年11月1日 13時
