67BET ページ26
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一ノ瀬さんの席の向かいに、もう一つ椅子を持ってきて座る。
他の生徒会メンバーは、相川くんが気を使って退室させてくれて、このだだっ広い生徒会室には私と一ノ瀬さんだけだ。
『ゲームは何をするんですか？』
「何でもいいよ、ここには何でもあるから」
君が決めなよ。とでも言うように、一ノ瀬さんは背もたれにもたれかかり、大きなあくびをこぼす。
私は辺りを見回す。
ぱっと目についたのは、ホコリまみれのチェスだ。誰も使っていないのか、駒も出しっぱなしだ。
ここに来てからは、トランプを使ったゲームが多かった気もするし、良いかもしれない。
『チェスにしませんか？』
「チェス……？あぁ、最近やってないな」
一ノ瀬さんは立ち上がると、チェス盤と駒を持ってきてくれる。
「うげ、ホコリっぽいな……」
『拭きますよ』
私は駒の一つ一つをハンカチで拭く。一ノ瀬さんも自分のハンカチで拭いてくれた。
だいぶ状態が良くなったチェスの駒をチェス盤の上に並べると、見栄えがいい。チェスは小さい頃やったような記憶がある。
ちなみにチェスの駒の色は、私が白、一ノ瀬さんが黒だ。
「何か賭ける？」
一ノ瀬さんにそう問われて、私は顔を上げた。一ノ瀬さんの青い瞳に私が映る。
『…………一ノ瀬さんのご実家は、大手企業ですよね』
「……そうだよ」
『私の家から奪った特許、返してください』
「まぁ、ギャンブルに負けたとなれば、親父も納得するかな。いいよ」
やっぱり、相川くんに聞いた通りだ。一ノ瀬さんの実家が、特許を乱獲してる。了承が得られて、ほっとした。
「じゃあ俺が勝ったら……俺の所に嫁いでね？」
『…………え"』
衝撃の賭け物が聞こえた矢先、一ノ瀬さんは私に手を伸ばすと、私の髪をするりとすくい上げた。
「Aが来てくれたら、俺が会社継いだ時楽だから」
『従業員とかで良いのでは……』
「ダメ。な？いいだろ？」
妖艶に微笑む一ノ瀬さんは、さっきまでと別人だ。チェスの用意ができて、スイッチでも入ったのだろうか。
「さ、楽しもうか。A？」
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あまのじゃく(プロフ) - 田舎女子さん» ここまで読んでいただきありがとうございました！ (2021年6月11日 21時) (
レス) id: 1bd81e41c7 (このIDを非表示/違反報告)
田舎女子 - 完結おめでとうございます！！！番外編も楽しみです！！ (2021年6月10日 17時) (レス) id: 67e9a9c4e5 (このIDを非表示/違反報告)
あまのじゃく(プロフ) - ありがとうございます！あと少しお付き合いください(*´ω｀*) (2021年6月10日 11時) (レス) id: 1bd81e41c7 (このIDを非表示/違反報告)
あまのじゃく(プロフ) - 猫の隠れ場所さん» ありがとうございました！番外編もお楽しみに(*´ω｀*) (2021年6月10日 11時) (レス) id: 1bd81e41c7 (このIDを非表示/違反報告)
希愛_(._.)_(プロフ) - 初コメです！完結おめでとうございます！番外編も楽しみに更新待ってます！ここまでお疲れさまでした！ (2021年6月9日 20時) (レス) id: 6da2a1838c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまのじゃく | 作成日時：2019年8月4日 18時
