【歌い手】王国騎士団の見習い【3rd】

101話 ページ16

今日は王国誕生祭初日。
今日から七日間、城下町では毎日屋台が出たり、広場で出し物があったりと、とても賑やかな一週間となるだろう。



しかし、私達騎士団はそんなお祭りを楽しむ余裕も無く、




「おい！そっちに万引き犯行ったぞ！」

「捕まえろ！」




町中の警備で大忙し。
お祭りで人がたくさんいる分、問題も多く起こるのだ。人混みにのまれながら、私達騎士団員は万引き犯を追った。
誰かの肩にぶつかったり、足を踏んだりしてしまったが、私は万引き犯に手を伸ばし捕まえる。




『おっしゃ、捕まえました！！』

「ナイスA！」




同じ班の騎士団員も私に追いつき、抵抗して暴れる万引き犯を抑える加勢をしてくれる。
こういう警備の仕事も騎士団の任務の一つなのだ。




万引き犯を騎士団本部の人達に預けると、私達はもう一度城下町へと足を運ぶ。

城下町の警備は、トラブルを見つける→犯人を捕まえる→騎士団本部に連れて行く→トラブルを見つける。の繰り返しなのだ。

まぁトラブルが無いのが一番なのだが、王国誕生祭ともあって人が多い。その分トラブルも多いのだ。



『すごい忙しいですね……。毎年こんな感じなんですか？』



私が同じ班の先輩騎士に聞くと、



「いや、いつもはもう少し楽なんだが。まぁ今年から新人の人数も減ったし、その影響が無い訳じゃないからなー」



やっぱり新人減ったのって相当裏目に出ているんじゃないのだろうか。
ここに来てまでその話が出てくるとは思わなかった。
確か、この判断は国王がしたってまーしぃが言っていた気がする。

国王様は、何を考えている……？

102話　アリスside→←感謝！

ラッキー歌い手

うらたぬき

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す