35話 彼女の世界 ページ36
ユウside
パラレルワールドからきたこと、あちらの世界で、オクタヴィネルの3人のみならず、いろんな人から酷いことをされてきたこと
それを目の当たりにして、助けてくれなかった人がいたこと、こちらの世界に来たときのこと
『・・・不幸自慢をしているつもりはないけれど、私はどうしても、あなたのように前を向こうと思えなかった。』
気まずそうな感じで目を逸らす彼女
そんなことないのに・・・あれ?でも、過去形・・・?
『・・・今は、ジェイドさんやフロイドさん、アズールさんと会話を交えたり、自分に対する態度を見ていると、少しでも生きたいとか、生きてもいいかもって思ってるの・・・』
ユ「ほっほんとですか!」
嬉しくてつい前のめりになってしまった。
驚いた彼女は、「あう・・・・」と言いながらも、小さく頷いた
凄いじゃないですか。と言っている僕に、彼女は続けていった
『3人だけじゃないわ。
今ユウさんが話してくれたことを聞いて、私も怖いから元の世界に帰りたくない、いっそ死んでしまいたいなんて思っちゃいけないなって思ったの。
私はいつも逃げてばっかり。
誰かに暴力を受ける時も、立ち向かったりなんて考えもしなかったし、その恐怖を克服することも、状況を打破することも何も考えなかった。
ただ、もう嫌だと、消えてしまいたいとばかり思ってた・・・』
彼女は、優しい人だ
決して、暴力をしてきた人たちを憎んでいないわけではないだろう
それでも、一応同一人物であるあの3人やほかの生徒を目の前にしていて、逃げてはいけないといえるのだ。
『わたし・・・・
元の世界に戻っても、ちゃんと生きていけるようにしたい。
そして、それをあなたたちに報告しに、この世界にまた来たいわ。
そのために、元の世界に戻る方法と、この世界にやってくる方法を探す。』
意を決した目で僕に語ってくれる彼女
その顔からは、汗が垂れ、顔も熱を帯びているようだった。
彼女は、勇気をもって今の言葉を紡いでくれたのだ。
それがわかって、こんな関係の浅い僕だけど、少し涙が滲んできてしまった
ユ「Aさんは凄い・・・僕、力になりたいです。」
『すごくなんて、ないわ・・・
あは、なんだか熱い・・・それに、私もユウさんの力になるんだから!』
僕たちは、二人でクスクスと笑い合った
あぁ、なんだか友達って感じがする
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心音ユイ(プロフ) - れさん» あぐぅ・・・ありがとうございます・・・更新が遅かったりしますがよろしくお願いします!!チュキデス (2020年6月28日 21時) (レス) id: b6551fdc02 (このIDを非表示/違反報告)
れ(プロフ) - うっ、、ものすごく好きです、、、これからも楽しみにしてます!頑張ってください、、!スキデス (2020年6月27日 15時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
心音ユイ(プロフ) - はまぐりさん» もぐもぐしてくださりありがとうございます…!!これからも美味しいおかずを提供させていただきますねっっ!!! (2020年6月26日 9時) (レス) id: 7ab19ab3f9 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり - どんな展開になっても美味しく読める…続き待ってます!!! (2020年6月24日 4時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
心音ユイ(プロフ) - スッッキリィィィィ!さん» んぎぃありがとうございますっっっ!!! (2020年6月23日 22時) (レス) id: 7ab19ab3f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:心音ユイ | 作成日時:2020年6月13日 11時