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33話 彼の世界 ページ34

ユウside



Aさんからは、なんだかとても切ない、悲しい雰囲気を感じる。


Aさんが困っている様子なのは、ほかの三人を見てもわかった。あの三人が彼女を守るように行動したり、あのフロイドさんが自ら調べものに勤しむなんて、相当だ。



彼女のことを知るためには、まず自分のことを話さなくちゃならない。

少しでも信用を得るため、彼女の力になるため、あわよくば、自分が元の世界に戻るため。



僕はエースやデュースに話したことのない、自分の過去を口にする



ユ「実は僕、小さいころに誘拐されたことがあって。


小さいころってのは、小学・・・えっと、7歳くらいの頃でして。」


こっちではエレメンタリースクールっていうのかな。学年があるのかもわからないけど、こちらでゆう小2の出来事だ


2年生にあがって、小学校のことを把握してきて、学校内のことも掴んできた僕は、子供がよくしたがる”探検ごっこ”をしていた。


しかし、ひとりでしていた。


なんだか昔から、一人か少人数で行動するのが好きだった。


だから、今はあんな風にいつも誰かといるのが新鮮で楽しいんだけど。



子供の僕は一人で路地裏を歩いていたり、公園に寄ったり、学校裏の山に入ったりしていた。


ある日、いつものように公園に入っていったら、知らない人に声をかけられて


”きれいな景色が見たい”と言われた。



それなら、あの山から見える景色は綺麗だと思う!と意気込んで僕はその人を連れて行った。

手をつないで陽気に引っ張っていくから、周りからは不審がられなかったんだろう。


それが仇となり、山に差し掛かったところで、僕は頭を殴られて気を失った。



「そこからはよく覚えていないんですけど、山小屋に入れられて、1週間くらい放置されてたんですよね・・・その時殴られた傷は、まだ残っているんですけど。」



『・・・見ても?』



興味を示した彼女は、自分のことを知りたいといってくれているようで嬉しく思った。

僕は前髪をかきあげて、左目の上にある凹み傷を見せた




彼女はその傷に、痛々しそうに指をのばし、なでてくれた



『小さいのに、可哀そうに・・・1週間も経って、どうなったの?』

34話 傷痕→←32話 放課後



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心音ユイ(プロフ) - れさん» あぐぅ・・・ありがとうございます・・・更新が遅かったりしますがよろしくお願いします!!チュキデス (2020年6月28日 21時) (レス) id: b6551fdc02 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - うっ、、ものすごく好きです、、、これからも楽しみにしてます!頑張ってください、、!スキデス (2020年6月27日 15時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
心音ユイ(プロフ) - はまぐりさん» もぐもぐしてくださりありがとうございます…!!これからも美味しいおかずを提供させていただきますねっっ!!! (2020年6月26日 9時) (レス) id: 7ab19ab3f9 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり - どんな展開になっても美味しく読める…続き待ってます!!! (2020年6月24日 4時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
心音ユイ(プロフ) - スッッキリィィィィ!さん» んぎぃありがとうございますっっっ!!! (2020年6月23日 22時) (レス) id: 7ab19ab3f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:心音ユイ | 作成日時:2020年6月13日 11時

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